北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
AMD Navi 31, Navi 32 and Navi 33 GPU block diagrams by Olrak visualize RDNA3 rumors(VideoCardz)
Navi 31 config based from leaks(Olrak@Olrak29_)
Estimated Navi 32 config(Olrak@Olrak29_)

Olrak氏がTwitterでこれまでのRDNA 3の噂を元に“Navi 31”, “Navi 32”, “Navi 33”の予想ブロックダイアグラムを作成している。
 




RDNA 3ではCompute Unitという単位がなくなり、Workgroup Processor (WGP) が基本単位となる模様である。1つのWGPには256基のStream Processorが内蔵される、SIMD 32が32基のStream Processorのまとまりを表し、これが8ユニットで1つのWGPが構成される。そして5ユニットのWGPが1つのShader Arrayを構成し、2つのShader Arrayが1つのShader Engineとなる。つまり1つのShader Engineは10基のWGP / 2560基のStream Processorで構成される。“Navi 31”, “Navi 32”, “Navi 33”のいずれもこの基本単位は変わらない。

“Navi 33”はモノリシックなダイを用い、2基のShader Engine = 20 WGP = 5120 Shader Processorで構成される。Infinity Cacheは256MBと予想されており、メモリインターフェースは128-bitとされる。製造プロセスは5nmという情報と6nmという情報が混在しているが、最近では後者の見方が優勢で、今回の予想ダイアグラムでも6nmとなっている。

“Navi 32”と“Navi 31”は2つのGPUダイ (GCD) とI/Oを担う1つのMCDからなる。Infinity Cacheの搭載場所について詳しく述べた情報はまだないが、今回の図ではMCDに搭載されているように描かれている。製造プロセスはGCDが5nm、MCDが6nmで、この情報は今のところ一貫している。

“Navi 32”は2基のShader Engine = 20 WGP = 5120 Shader Processorので構成されるGCDが2ダイとMCDの合計3ダイ構成となる。合計のStream Processor数は10240、Infinity Cacheは384MB、メモリインターフェースは192-bitとなる。

“Navi 31”は“Navi 32”と同様にGCDが2ダイとMCDの合計3ダイ構成となるが、全体的にスケールアップしており、1つのGCDは3基のShader Engine = 30 WGP = 7680 Shader Processorで構成される。合計のShader Processorは15360に達する。Infinity Cacheは512MB、メモリインターフェースは256-bitである。

こういう情報は見ていて非常に楽しい。モノリシックな“Navi 33”の時点でShader Processor数は“Navi 21”と同数である。その上位の“Navi 31”と“Navi 32”は複数ダイの利点を生かし、規模を拡大しているのがわかる。一方で、その規模の割にはメモリインターフェースが狭いが、Infinity Cacheを最大限生かすことによりメモリ周りの性能を向上させるRDNA 2と同様の思想が見て取れる。

これだけ大規模化すると気になるのが消費電力であるが、“Navi 31”が350~400Wとあまり嬉しくない噂が出てきている。最上位はそれでもいいかもしれないが、問題は下まで釣られて消費電力が上がりがちなことである。願わくば“Navi 32”ことRadeon RX 7700 XTはRadeon RX 6700 XT並みの消費電力に抑えてほしいが果たして・・・。

(過去の関連エントリー)
RDNA 3世代のフラッグシップGPUは15360-coreとなる?(2021年7月6日)

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コメント
この記事へのコメント
183142 
MCMにしたおかげで下手にクロックがかけられずむしろ消費電飾が下がったとかいう微レ存に期待する
2021/08/06(Fri) 00:01 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183143 
自作のCPUに巨大クーラーで静音、GPUに薄型クーラーで爆音の風潮はどうにかならないかね?
GPUはメモリ直結が必要なのでソケット式は無理だろうけど
2021/08/06(Fri) 02:09 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183147 
結局レイトレよりシェーダー数やメモリ周りが注目されるのが

16nm以降うなぎ登りに上がる消費電力はヤバい
2021/08/06(Fri) 08:37 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183150 
2チップMCMが無いのが気になる。
で、チップ数でTGP棲み分けになる気がする
2021/08/06(Fri) 09:04 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183156 
んー、なんとなくなんだけどコレまでの命名規則とは違って、Navi33をRX7700XTにするんじゃないかと思った。高額方向のSKUを開拓したがってるんじゃないかなぁ。
2021/08/06(Fri) 10:50 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183157 
このMCDというやつがIOD相当なのか
MCDに巨大キャッシュが載るのはある意味合理的な気もするが、その場合モノリシックな下位モデルにはinfinity cacheが存在しないことになる
MCDにキャッシュが載ると言う前提がおかしいか、あるいは下位モデルもモノリシックではなく全てMCDを組み合わせる前提ということか
キャッシュが有効に働くほどの帯域をダイ間で確保することのコストを考えると後者はどうなんだろう
2021/08/06(Fri) 11:01 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183158 
Navi31 7900XTは7680×2の計15360SPで6900XTの3倍のSP数 一説には400Wクラスという噂も

Navi32 7700XTは5120×2の計10240SPで6900XTの倍のSP数 TBP270W~300Wか

Navi33 7600XTは6900XTと同じ単一で5120SP TBP200Wか

なんて次期ミドルが現行ハイエンドの性能を当たり前に追い越してしまうのかさっぱり分からないよ(混乱
2021/08/06(Fri) 13:47 | URL | LGA774 #7ScjOPVQ[ 編集]
183159 
最小単位がずいぶん大きくなるけど、APUはどうするんだろうか。
2021/08/06(Fri) 14:19 | URL | LGA774 #mQop/nM.[ 編集]
183242 
>183159
ここまで来たらモノシリックダイのこだわりを捨てて、MCMか3Dスタッキングで重ねるしかない
あるいは上位は3Dスタッキングを使った高性能APUで、下位が今よりいろいろ削ったモノシリックダイの小型APUになるかも?
2021/08/09(Mon) 10:46 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183261 
4Kどころか8Kでゲームしなければもう意味ない領域になりそうですね

FidelityFX Super Resolutionと合わせると過剰な気もしないでもないですが劣化も抑えたりで画質面をもっとアップさせてくるのでしょうね
それはゲーム開発やその他にも相応しい負荷が掛かりそうですがこの道しかないわけで
2021/08/10(Tue) 08:23 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183262 
ウルトラハイエンド 20万円
ハイエンド 15万円
ミドルハイ 10万円
ミドルロー 5万円
エントリー 3万円

価格も2倍程度になりそうでもあり
2021/08/10(Tue) 08:30 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183277 
>>183143
GDDRやVRMは小型ヒートシンク&シロッコファンとかでも十分冷えるはずだから、GPUコアのヒートスプレッダのサイズとマウント穴の位置だけ規格化しちゃえば可能だろうね

GPUでもサイドフロー空冷vsAIO水冷の宗教戦争が始まったりして
2021/08/11(Wed) 16:41 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183282 
Zen2/3 でダイの種類を減らした成功体験からわざわざこんなにダイの種類を増やすのか疑わしい眉唾
2021/08/11(Wed) 20:54 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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