2023 Q3(HXL@9550pro)
Mainstream WS(HXL@9550pro)
Expert Workstation 1S(HXL@9550pro)
Expert Workstation 2S(HXL@9550pro)
HXL@9550pro氏が“Sapphire Rapids”をベースとする来年のワークステーション製品のラインナップの情報をTwitterに投稿している。
これまでの情報で知られているとおり“Sapphire Rapids”をベースとするワークステーションはExpert Workstation、Mainstream Workstationの2種類に大別され、さらにExpert Workstationは2 socketシステムのもんと1 socketシステムのものが用意される。
Expert Workstationの2 socketシステムは概ねサーバー向けの“Sapphire Rapids-SP”を持ってきたものである。1 socketシステムはXeon W 3000 seriesとして展開されてきたもので、“Sapphire Rapids”の世代ではXeon W 3400 seriesとなる。
Mainstream Workstationはその下のXeon W 2000 seriesとして展開されてきた製品群で、“Sapphire Rapids”ではXeon W 2400 seriesとなる。
Xeon W 3400, W 2400 seriesのラインナップについてはこれまでにも散発的に情報が出てきていたが、今回のHXL@9550pro氏の情報はかなりまとまったものである。
以後順に見ていきたい。
Mainstream WS(HXL@9550pro)
Expert Workstation 1S(HXL@9550pro)
Expert Workstation 2S(HXL@9550pro)
HXL@9550pro氏が“Sapphire Rapids”をベースとする来年のワークステーション製品のラインナップの情報をTwitterに投稿している。
これまでの情報で知られているとおり“Sapphire Rapids”をベースとするワークステーションはExpert Workstation、Mainstream Workstationの2種類に大別され、さらにExpert Workstationは2 socketシステムのもんと1 socketシステムのものが用意される。
Expert Workstationの2 socketシステムは概ねサーバー向けの“Sapphire Rapids-SP”を持ってきたものである。1 socketシステムはXeon W 3000 seriesとして展開されてきたもので、“Sapphire Rapids”の世代ではXeon W 3400 seriesとなる。
Mainstream Workstationはその下のXeon W 2000 seriesとして展開されてきた製品群で、“Sapphire Rapids”ではXeon W 2400 seriesとなる。
Xeon W 3400, W 2400 seriesのラインナップについてはこれまでにも散発的に情報が出てきていたが、今回のHXL@9550pro氏の情報はかなりまとまったものである。
以後順に見ていきたい。
◇Mainstream Workstation
Mainstream WS pic.twitter.com/0GDsh73iFL
— HXL (@9550pro) December 8, 2022
Mainstream Workstationに使われるCPUは“Sapphire Rapids-64L”と呼ばれる。64LはPCI-Express 5.0の本数を示しており、64本のPCI-Express 5.0がCPUから出る。Socketは“Sapphire Radpis”共通のLGA4677、Processor Base Powerは最大225Wとなる。
“Sapphire Rapids-64L”のラインナップは以下の通りである。
Xeon W 2400 (Sapphire Rapids-64L / Intel 7 / LGA4677) | |||||
コア数 スレッド数 | 周波数 | キャッシュ | TDP | ||
メモリ | PCIe 5.0 | ||||
Xeon W7-2495X | 24-core 48-thread | 2.50GHz TB 4.80GHz | L3=45MB | 225W | '23/3 |
4ch DDR5-4800 | 64 | ||||
Xeon W7-2475X | 20-core 40-thread | 2.60GHz TB 4.80GHz | L3=37.5MB | 225W | '23/3 |
4ch DDR5-4800 | 64 | ||||
Xeon W5-2465X | 16-core 32-thread | 3.10GHz TB 4.70GHz | L3=33.75MB | 200W | '23/3 |
4ch DDR5-4800 | 64 | ||||
Xeon W5-2455X | 12-core 24-thread | 3.20GHz TB 4.60GHz | L3=30MB | 200W | '23/3 |
4ch DDR5-4800 | 64 | ||||
Xeon W5-2445 | 10-core 20-thread | 3.10GHz TB 4.80GHz | L3=26.25MB | 175W | '23/3 |
4ch DDR5-4800 | 64 | ||||
Xeon W3-2435 | 8-core 16-thread | 3.10GHz TB 4.50GHz | L3=22.5MB | 165W | '23/3 |
4ch DDR5-4400 | 64 | ||||
Xeon W3-2425 | 6-core 12-thread | 3.00GHz TB 4.40GHz | L3=15MB | 130W | '23/3 |
4ch DDR5-4400 | 64 | ||||
Xeon W3-2423 | 6-core 12-thread | 2.10GHz TB 4.20GHz | L3=15MB | 110W | '23/3 |
4ch DDR5-4400 | 64 |
既報通り最大コア数は24-coreである。今回の情報には明記されていないが、過去の情報通りであればXeon W 2400 seriesはMCCと呼ばれるダイをベースとするはずだ。メモリコントローラは4ch DDR5-4800までの対応で、最大2TBを搭載できる。
末尾“X”のモデルは倍率ロックが解除された仕様である。そして興味深いことに“Boxed”の項目にもチェックが入っており、リテールパッケージでの販売の可能性が示されている。もし、倍率ロック解除仕様の“X”モデルがリテール市場に出回るならば、Xeon W seriesがCore Xが担っていたHEDT市場を担うというのもあながち間違いではなさそうだ。またかつてX79やX99にXeon E5が載せられたように、HEDT向けのW790マザーにXeon SPを載せることも出来るかもしれないが、PCI-Expressレーン数の違いやメモリチャネル数の違いがあるため、X79やX99の時のように簡単に載せられるかどうかはまだわからない。
そのW790チップセットだが“Sapphire Rapids-64L”と次で取り上げる“Sapphire Rapids-112L”と組み合わされるチップセットである。W790チップセットは以下のI/Oを備える。
- Intel W790
- PCI-Express 4.0:最大16本
- PCI-Express 3.0:最大12本
- SATA 6.0Gbps;最大8ポート
- USB 3.0 (20Gbps):最大5ポート
USB 3.0 (10Gbps):最大10ポート
USB 3.0 (5.0Gbps):最大10ポート - Intel WiFi 6E (Garfield Peak 2) を内蔵
別チップでIntel WiFi 6E (Typhoon Peak 2) を載せることも可能 - EthernetコントローラとしてI219-LMないしはI225-LMを使用
W790は38本の高速I/Oレーンを有しており、これをPCI-Express 4.0, 3.0やUSB 3.0、SATAに適宜振り分ける形となる。
◇Expert Workstation 1S
Expert Workstation 1S pic.twitter.com/yncLSvRfnn
— HXL (@9550pro) December 8, 2022
1-socketシステムのExpert Workstation向けは“Sapphire Rapids-112L”と呼ばれ、112本のPCI-Express 5.0がCPUから出る。Xeon W 3400 seriesとして展開され、最大コア数は56-core、メモリコントローラは8ch DDR5-4800までに対応し、最大容量は4TBである。SocketがLGA4677である点、組み合わされるチップセットがIntel W790である点はMainstream Workstationと同様である。
“Sapphire Rapids-112L”ことXeon W 3400 seriesのラインナップは以下の通り。
Xeon W 3400 (Sapphire Rapids-112L / Intel 7 / LGA4677) | |||||
コア数 スレッド数 | 周波数 | キャッシュ | TDP | ||
メモリ | PCIe 5.0 | ||||
Xeon W9-3495X | 56-core 112-thread | 1.90GHz TB 4.80GHz | L3=105MB | 350W | '23/4 |
8ch DDR5-4800 | 112 | ||||
Xeon W9-3475X | 36-core 72-thread | 2.20GHz TB 4.80GHz | L3=82.5MB | 300W | '23/4 |
8ch DDR5-4800 | 112 | ||||
Xeon W7-3465X | 28-core 56-thread | 2.50GHz TB 4.80GHz | L3=75MB | 300W | '23/4 |
8ch DDR5-4800 | 112 | ||||
Xeon W7-3455 | 24-core 48-thread | 2.50GHz TB 4.80GHz | L3=67.5MB | 270W | '23/4 |
8ch DDR5-4800 | 112 | ||||
Xeon W7-3445 | 20-core 40-thread | 2.60GHz TB 4.80GHz | L3=52.5MB | 270W | '23/4 |
8ch DDR5-4800 | 112 | ||||
Xeon W5-3435X | 16-core 32-thread | 3.10GHz TB 4.70GHz | L3=45MB | 270W | '23/4 |
8ch DDR5-4800 | 112 | ||||
Xeon W5-3433 | 16-core 32-thread | 2.00GHz TB 4.20GHz | L3=45MB | 220W | '23/4 |
8ch DDR5-4400 | 112 | ||||
Xeon W5-3425 | 12-core 24-thread | 3.20GHz TB 4.60GHz | L3=30MB | 270W | '23/4 |
8ch DDR5-4800 | 112 | ||||
Xeon W5-3423 | 12-core 24-thread | 2.10GHz TB 4.20GHz | L3=30MB | 220W | '23/4 |
8ch DDR5-4400 | 112 |
Xeon W 2400 series同様末尾“X”のモデルは倍率ロック解除仕様である。そして最上位のXeon W9 3495X以外は“Boxed”の項目にチェックが入っており、こちらもリテール市場での流通の可能性を示している。最上位のXeon W9 3495Xの“Boxed”の項目にチェックがないのは、価格が価格だけに在庫販売は難しいという理由だろうか?
◇Expert Workstation 2S
Expert Workstation 2S pic.twitter.com/nxNdOyeZeq
— HXL (@9550pro) December 8, 2022
Expert Workstationの2-socket版であるが、Xeon Scalable Processorのうち、Xeon Platinum 8400 seriesの一部を転用したような構成である。そのため、その構成はXeon Scalable Processorのそれに限りなく近い。2-socketの“Sapphire Rapids-SP”はそれぞれ80本のPCI-Express 5.0と8ch DDR5-4800まで対応のメモリコントローラを搭載する。対応するチップセットはIntel C741でこれもサーバー向けのChipsetを持ってきたものであろう。
CPUのラインナップは以下の通りである。
Xeon W 3400 (Sapphire Rapids-SP / Intel 7 / LGA4677) | |||||
コア数 スレッド数 | 周波数 | キャッシュ | TDP | ||
メモリ | PCIe 5.0 | ||||
Xeon Platinum 8480+ | 56-core 112-thread | 2.00GHz TB 3.80GHz | L3=105MB | 350W | '23Q1 |
8ch DDR5-4800 | 80 | ||||
Xeon Platinum 8470 | 52-core 104-thread | 2.00GHz TB 3.80GHz | L3=105MB | 350W | '23Q1 |
8ch DDR5-4800 | 80 | ||||
Xeon Platinum 8468 | 48-core 96-thread | 2.10GHz TB 3.80GHz | L3=105MB | 350W | '23Q1 |
8ch DDR5-4800 | 80 | ||||
Xeon Platinum 8462Y+ | 32-core 64-thread | 2.80GHz TB 4.10GHz | L3=60MB | 350W | '23Q1 |
8ch DDR5-4800 | 80 | ||||
Xeon Platinum 8460Y+ | 40-core 80-thread | 2.00GHz TB 3.70GHz | L3=105MB | 300W | '23Q1 |
8ch DDR5-4800 | 80 | ||||
Xeon Platinum 8452Y | 36-core 72-thread | 2.00GHz TB 3.20GHz | L3=67.5MB | 300W | '23Q1 |
8ch DDR5-4800 | 80 |
Xeon Platinum 8400 seriesのラインナップの一部が明らかになった格好となる。Xeon Scalable Processor向けとしてはさらにこの下にXeln Gold 6400, 5400 series、Xeon Silver 4400 series、Xeon Bronze 3400 seriesがラインナップされるだろう。
また今回の情報で各“Sapphire Rapids”のメモリチャネル数とPCI-Expressレーン数も明らかになった。
ダイ | メモリコントローラ | PCI-Express | |
Sapphire Rapids-SP | XCC | 8ch DDR5-4800 Max 4TB | PCI-Express 5.0 ×80 |
MCC | ? | ? | |
Sapphire Rapids-112L | XCC | 8ch DDR5-4800 Max 4TB | PCI-Express 5.0 ×112 |
Sapphire Rapids-64L | MCC | 4ch DDR5-4800 Max 2TB | PCI-Express 5.0 ×64 |
やや情報が錯綜気味だったのが“Sapphire Rapids-SP”のPCI-Expressレーン数であるが、今回の情報により少なくともXCCのダイを使用するモデルについては80レーンであることが判明した。前例を踏まえれば“Sapphire Rapids-SP”であればMCCのダイを使用するモデルもXCCと同等のメモリコントローラとPCI-Expressレーンを備えるはずだが、今回の場合XCCは4ダイMulti-chip-module、MCCはモノリシックと構造が全く異なるため、一応不明としている。“Sapphire Rapids-64L”の仕様がMCCダイの最大仕様である可能性はまだ否定し切れていないからだ。
C741チップセットについてはDMI Gen 3 x8で接続される。高速I/Oは20本有しており、PCI-Express 3.0を最大20本・USB 3.0 (5.0Gbps) を最大10本・SATA 6.0Gbpsを最大20ポートの枠内で振り分けることが出来る。
◇ロードマップ
2023 Q3
— HXL (@9550pro) December 8, 2022
Raptor Lake-S Refresh + 600/700 Chipset pic.twitter.com/wrQSTgpqky
最後にロードマップである。2023年第4四半期までのロードマップが記されている。
Xeon Scalable Processorと同じプラットフォームとCPUを使うExpert Workstation 2Sについては、2023年第4四半期に“Emerald Rapids-SP”が投入されるが、Expert Workstation 1SとMainstream Workstationは“Sapphire Rapids-112L / Sapphire Rapids-64L”のまま推移する。これらに2024年以降“Emerald Rapids”がもたらされるかどうかは不明である。“Emerald Rapids”は1S/2Sのみで4S以上には提供されないという情報が以前に出ており、“Sapphire Rapids”ほど“Emerald Rapids”が広く展開されない可能性は高い。そのためWorkstation向けの“Emerald Rapids”が用意されるかどうかは未知数である。“Ice Lake-SP”をベースとする“Ice Lake-64L (Ice Lake-W)”がXeon W 3300だけにとどまり、Xeon W 2300に相当するものがなかったように、一部分のみの展開あるいはそもそもラインナップされない可能性もある。
本題のワークステーションの話はここまでである。かなり盛りだくさんの内容であり、またようやく“Sapphire Rapids”が近づいてきたことを示唆するものであった。一部分ながら“Sapphire Rapids-SP”の情報も得られた。
ここからはワークステーションとはやや外れる話であるが、場合によってはこちらの方が大きく関わるという方も多いかもしれない。
ロードマップのスライドの下段にはS-series Desktopという項目があり、“Sapphire Rapids”ではなくコンシューマ向けの“Raptor Lake-S”をベースとした製品が記されている。2023年は基本的にこの“Raptor Lake-S”がデスクトップとエントリー向けワークステーションを担うが、2023年第3四半期に“Raptor Lake-S Refresh”なるものが記されている。デスクトップ向けの“Metor Lake-S”がもう少し先になることを見越しての措置だろうが、どのようなものが出るかは今回の情報からは読み取れない。“Refresh”モデルなのでオリジナルの“Raptor Lake-S”から大きく変わることはないだろうが、一応こんな情報もあるというのは頭の片隅に入れておいても良いかもしれない。

この記事へのコメント
Xeon-Wはシングル性能はAMDに勝ってそうだけど、SPはIntelであることとAMXぐらいしかセールスポイント無さそう。クロックが低すぎる
そしてArrow Lakeは早くて24年後半だな
Alder Lakeおじさん、大勝利!!
AMDは来年デスクトップ最上位だけでもZen5出せば必ず勝てるぞ
そしてArrow Lakeは早くて24年後半だな
Alder Lakeおじさん、大勝利!!
AMDは来年デスクトップ最上位だけでもZen5出せば必ず勝てるぞ
2022/12/09(Fri) 01:36 | URL | LGA774 #-[ 編集]
Raptor Lake-S Refreshがマジで出るかはともかく、ロードマップの写真ツッコミどころ満載で笑う
Raptor無印が今出てることになってるし、2枚目のスライドの下の方に「Raptor Laie」とか書いてある
誰が作ったかは知らんが初歩的なミスで笑わせないでくれ
Raptor無印が今出てることになってるし、2枚目のスライドの下の方に「Raptor Laie」とか書いてある
誰が作ったかは知らんが初歩的なミスで笑わせないでくれ
2022/12/09(Fri) 03:27 | URL | LGA774 #-[ 編集]
Zen 4 TRがいつ出るかも分からんのでこのセグメントでは暫く無敵
2022/12/09(Fri) 05:56 | URL | LGA774 #-[ 編集]
14 nmのCascade LakeからIntel 7でZen 3にようやく追いついた段階かと
ゲルシンガーもSapphire Rapidsでの巻返しには全然期待してないっぽいし
ゲルシンガーもSapphire Rapidsでの巻返しには全然期待してないっぽいし
2022/12/10(Sat) 14:28 | URL | LGA774 #-[ 編集]
>192391
仮にSapphireが早く出せたとしてもどっちみちEmerald VS Zen4で負けるのは確定だったからな…
Intelとしては最初からGranite VS Zen5に賭けてたんじゃないかな
仮にSapphireが早く出せたとしてもどっちみちEmerald VS Zen4で負けるのは確定だったからな…
Intelとしては最初からGranite VS Zen5に賭けてたんじゃないかな
2022/12/11(Sun) 14:45 | URL | LGA774 #-[ 編集]
CoreXがディスコンになるからこっちのX買ってねって事か
2022/12/11(Sun) 20:23 | URL | LGA774 #-[ 編集]
最近やたらとXeonの広告見るけど、あれだけ宣伝するってことはマジでSapphireの準備できたんかな
2022/12/12(Mon) 16:58 | URL | LGA774 #-[ 編集]