北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
Intel's Meteor Lake CPU Breaks Ground with On-Package LPDDR5X Memory Integration(TechPowerUp)
Intel Showcases Meteor Lake CPU Featuring On-Package LPDDR5X(Guru3D)
Intel Demos Meteor Lake CPU with On-Package LPDDR5X(Tom's Hardware)
Intel Leads the Way with Advanced Packaging(Intel)

Intelは9月6日にEMIBやFoverosをはじめとした最先端パッケージング技術の先進性について紹介した。その中で“Meteor Lake”にオンパッケージでLPDDR5Xを搭載したものが紹介された。
 
“Meteor Lake”はFoverosを用い、4つのダイが積層されている。そしてこれにSamsungのLPDDR5X-7500が16GB搭載されている。CPUのスペックはわからないが、16GBのメモリの帯域は最大120GB/sとなる。この数字はDDR5-5200やLPDDR5-6400よりも明らかに広いものとなる。

メモリとCPUをオンパッケージにしてまとめることはいくつかの利点がある。性能に加えて、より薄いシステムの実現やプラットフォームにおけるフットプリントの低減が見込まれる。フットプリントが低減された分、より大容量のバッテリーを搭載することも可能となる。一方、欠点としては万が一メモリチップが不具合を起こした場合、プラットフォーム全体を取り替える必要が出てくるというものである。メモリだけを取り替えて解決することはできないからである。またCPUとメモリが同居したパッケージに十分な冷却を与えることも必要になる。

“Meteor Lake”にLPDDR5X-7500をオンパッケージで搭載したものが紹介された模様である。Tom's HardwareやTechPowerUpでその写真を見ることができる。語弊を承知で言えば、見た目は“Haswell GT3e / Broadwell GT3e”で使われたeDRAMに近い。流石にかつてのeDRAMとは異なり、EMIBなりで接続しているのではないかと思われるが。

ただ、Intelはかつてより高度な方法でLPDDRメモリを実装したことがある。同社の最初のHybrid architectureである“Lakefield”がそれである。“Lakefield”は“Ice Lake”世代の“Sunny Cove”を今で言うP-coreに、“Tremont”をE-coreに使用したCPUであるが、Base Tile, Compute Tile, LPDDR4の三層構造となっていた。もっとも、LPDDR4はBase Tileを経由してCompute Tileとアクセスする形となっており、直接Compute TileとLPDDR4が接続されているわけではなかったようである。

CPUにメモリをオンパッケージで搭載することの利点として、性能の向上やフットプリントの低減が挙げられる。一方で欠点として十分な冷却が必要になることや、メモリが不良を起こした場合システム全取っ替えとなるということが挙げられていたが、後者については昨今のLPDDRがそもそもハンダ付けになっており、これだけ引っぺがして取り替えると言うことが現実的でない以上、オンパッケージ化の欠点としては弱い。それよりも、メモリの構成に柔軟性を持たせられなくなることが難点である。これはかつての“Lakefield”でも顕在化した問題だ。

“Lakefield”の最大メモリ容量は8GBであった。小型・軽量デバイス向けであり、二桁GBのメモリを食うような重量級のタスクを動かすことを想定していなかったこと、そもそも“Lakefield”の採用例が非常に限られていたことから、大事にはならなかったようであるが、もし今“Lakefield”を使おうとすると8GBのメモリ容量は心許ない。

今回の“Meteor Lake”は16GBである。昨今はそろそろ16GBが快適に使えるメモリ容量の最低ラインとなっているだろうか。ノートPCのカスタム構成を見ると安いものは8GBで、標準的な構成が16GB、上位の構成は32GBとなるが、32GBにすると価格が跳ね上がるパターンが多いように思える。
CPUオンパッケージのメモリの場合、このようなカスタムができなくなるというデメリットがある。16GBのメモリ容量が陳腐化した場合、そのSKUそのものが陳腐化することになる。そのため、搭載するメモリ容量の見極めは慎重になる必要がある。脳筋的に大容量を搭載できればいいが、コスト等を考えるとそうも行かないだろう。しかしケチって少なすぎる容量にしてしまうとあっという間に陳腐化してしまう(場合によっては出たそばからゴミ呼ばわり)

と、いろいろ書いてみたが、このLPDDR5X搭載“Meteor Lake”が製品化されるのか、あるいは技術デモのために試作しただけのものか、現状ではわからない。なので製品としては出てこない可能性もある(かな?)。

なお、Intelが公開した動画にはシレっと“Granite Rapids”とおぼしきCPUも出てきていたりする。3つのCPU tileとそれらを挟むように配置された細長いI/O tileを確認することができる。
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コメント
この記事へのコメント
197139 
surface Prpみたいな形状にはもってこいなブツなのでは
2023/09/07(Thu) 23:26 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197142 
写真を見るに、Core i9-13905HのMeteor Lake版みたいな位置づけのように思えます

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/1516694.html
2023/09/08(Fri) 00:55 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197143 
もしかしてLunar Lakeへの布石?
2023/09/08(Fri) 02:41 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197146 
仕事で使うなら32GBが標準だと思う
うちは今年更新のも8GBで技術屋とか社内アプリ開発者が環境構築の壁で開発ドロップしてるけど

surfaceには向いてそうで欲しいな
2023/09/08(Fri) 07:23 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197148 
Apple M系唯一のアドバンテージが無くなった
2023/09/08(Fri) 07:56 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197151 
最短距離で結線できる=バス幅も拡張できるから、APUとの相性は良いと思うんだ。
2023/09/08(Fri) 08:57 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197152 
CPUにオンパケされていようがいまいが、
RAMはんだ付けされてたらどうせ大手術か交換になるんだし、
そっち方面はあんま気にしなくて良さそう。
メリットの方が大きい
2023/09/08(Fri) 09:08 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197156 
>197148
製品として出すならば、AppleだけではなくAMDに対してもGPU性能などを含めて明確に優位に立てるはず
これでポータブルゲーミングPC向け市場に鳴り物入りで参入しそう。いや。しろ
2023/09/08(Fri) 09:59 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197158 
現世代ノーパソでオンボードLPDDR5X-7500搭載(6400動作)の13世代があるから、どんどんオンパッケージにしてもらって良いのではないかな?
32G標準として、ついでにチャネル数を多くすればなお良し。
2023/09/08(Fri) 10:59 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197161 
自作erとしては寂しいが、どれくらい性能が上がるかは楽しみでもある。
2023/09/08(Fri) 11:19 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197163 
仕事で使うならアンチウイルスとかEDRは必須だし、VPNも入れるから事務職でも8GBだと明らかに足りなくて16GBは最低限だね。
さらにVSCodeとWSLと…とかやってると16GBでも足りなくて快適に仕事するなら32GBは必要。

うちの会社は一昨年後半から16GBになったけど(俺のはその前だから8GBだw)、197146の会社の事務方は8GBで不満出ないのだろうか?
なおこの手の話は予算や設備になるならないを理由に技術屋の意見は黙殺されます。フザケルナ
2023/09/08(Fri) 13:43 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197165 
少し考えれば
メモリ16GBを8GBにして節約できる金額<<動作が重くなることで発生する生産性の低下による損失
なのはわかりそうなものだけどな。
まあ、ブラウザとアンチウイルスがメモリ使い過ぎではある。
2023/09/08(Fri) 18:32 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197166 
>16GBのメモリの帯域は最大120GB/s

64GBで480GB/sになったら起こして
2023/09/08(Fri) 18:49 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197168 
HBM3e搭載のEPYCはよ・・・
2023/09/08(Fri) 21:05 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197169 
自分が使うPC以外はどれだけ金出さずに済むかしか頭に無いから
2023/09/08(Fri) 21:30 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197171 
2年ぶりのまともなアップデートになるMeteorの発売が近づいてきてわくわくが止まらない
やっぱりIntelはぱっと見で分かる目玉が大体あってマーケティングが上手いなあ
2023/09/08(Fri) 21:53 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197192 
デスクトップならCPU基板を長方形にして、メモリを寝かせて左右から差す構造にした方が良さそう。
これなら最短距離のメモリ配線になるからDDR5-9000余裕だろうし、CPU基板側にメモリ配線が移動すれば、マザーは安価な4層基板で済む。
何ならソケットのメモリ配線分ピンが減る。
2023/09/09(Sat) 16:44 | URL | LGA774 #oyV.6EWY[ 編集]
197198 
Meteor Lakeの目玉ってなんだっけ?
Foverosはモノリシックほどのパフォーマンスは出ないだろうし
Pコアのシュリンクを除けば新しいのはCrestmontくらいしか思い浮かばないが
2023/09/10(Sun) 00:22 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197200 
Foverosとプロセスノードの進化のことです
このごちゃごちゃ感が良いんだよってなるのとキャッシュ下に積めるみたいだし用途に適したノードの使い分けができるの強くないですか?
2023/09/10(Sun) 01:35 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197203 
Ice Lakeと同じで最新のiGPUとアクセラレーターが特徴になる

性能重視はRaptor Lake-Refresh
2023/09/10(Sun) 08:29 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197207 
>197200
追加でAIでターボブーストを賢くエコにっていうのもですね
これはVPUの領域なんですかね

>197203
確かに高性能なNPUを積んでるってのも目玉ですね
2023/09/10(Sun) 13:56 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197209 
Lakefieldから3年か
個人的にはもうちょっと早くメモリをオンパッケージにして欲しかったですね。
2023/09/10(Sun) 19:04 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197213 
LPDDRってバス幅32bitまでなのかと思い込んでいたけど、64bitのもあるのね。

 https://www.micron.com/products/dram/lpdram/part-catalog/mt62f1536m64d8ch-031-wt

知らなかった。
これを2個使って、128bit幅で「最大120GB/s」まで届くわけですね。

Intel 版 M2 ですね。

ただ、Intel の場合は、Samsung や Micron から買ってきていたら利益率が上がらないので
どうするかですね。ここはひとつ、思い切って
「DRAM 事業への再参入」を決断されてはどうでしょうか?>パット・ゲルシンガー様
2023/09/10(Sun) 21:20 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197217 
ノートパソコンにおけるDRAMって容量が支配的な影響を及ぼしているように見えるので、オンパッケージにあまり期待しないでハードの設計の制約が少なくなったくらいの方が良いとは思う
2023/09/11(Mon) 07:19 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197226 
intelもMicrosoftもAppleになりたいのですよ

AMDはわかんないw


2023/09/11(Mon) 21:12 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197238 
>197213
過剰生産で業界丸ごと赤字のDRAMに参入?
ゲルシンガーは今度こそ確実にクビが飛ぶわw
2023/09/12(Tue) 22:12 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197245 
>197238
たしかに、汎用 DRAM 業界はそうだけど、
CPU に EMIB なりで繋いで、CPU と一緒に売る DRAM なら自分で価格をコントロールできるのでは?

Crystalwell みたいな CMOS プロセス転用で作る eDRAM はダメダメだったけど、そうではなく、
LPDDR や GDDR、もしくは HBM のようなちゃんと規格化された DRAM で。
2023/09/14(Thu) 07:59 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197247 
CPU パッケージ内で LPDDR と繋ぐために EMIB は使わないですかね。間違えました
2023/09/14(Thu) 08:25 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197253 
>>197226
プラットフォーマーは競合には商品を一切売れない業種だからハードウェア屋が目指すものではないでしょ。
intelやAMDの役回りは両方のプラットフォームを渡り歩いて自分の値段を吊り上げる黒澤明の用心棒だよ。
2023/09/14(Thu) 17:20 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197256 
>197245
eDRAMには自社の生産設備の運用のための意味があったが
仮に手を出すなら間違っても規格化なんかしたらいけないよ

仮に他社が参入可能ならば本業の悪化に苦しむIntel自身が
競争力の大幅に劣る零細DRAMファブを新規に立ち上げるのと同じこと
ここで価格をコントロールできるのはシェアを持ってる会社だけ

そして今はシェア取れば勝てると思ったSamsungの自爆営業が
価格コントロールを達成し…なお価格の上げ方は知らない模様
2023/09/14(Thu) 19:18 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197263 
>197245
前半と後半で矛盾してない?

以前インターコネクトでOmni-PathとかNVLinkとか乱立したことがあった。結局PCIeの高速化に収束していくように見え、よほど他社を出し抜ける自信がないと、高騰化する高速信号の開発コストを単独で負担するのはリスク高いと思うよ。
餅は餅屋、DRAMはDRAM屋。すでにGPUで採用されてるHBMがあるのに、新開発に勝算はあるのかと思う。
いくらインテルといえど後追いのdGPUは劣勢、ぶっちぎり独自技術の期待高かった3D X-Pointも撤退だからねぇ。
2023/09/15(Fri) 15:45 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197276 
Geekbench上でMeteor LakeのGPU性能13世代から倍になってますね
2023/09/17(Sun) 08:53 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197277 
(Intel が DRAM 製造していたのって 1Mbit 品ぐらいまでですかね?)

規格化された DRAM を自社の CPU 用に製造するのがいいと思う。

LPDDR や GDDR なら性能が保証されているので、ユーザーからしたら安心。

生産数量が読めるので、作りすぎて価格が、、ってことにはなりにくい。
2023/09/17(Sun) 21:08 | URL | LGA774 #-[ 編集]
197285 
>197276
「メモリの帯域は最大120GB/s」の威力ですかね
2023/09/18(Mon) 12:21 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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