北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
Intel Takes Big Strides in Chip Packaging Tech(techPowerUp!)
Left, Right, Above, and Under: Intel 3D Packaging Tech Gains Omnidirectionality(WikiChip Fuse)

Omni-Directional Interconnect (ODI) は新しいパッケージ内部接続技術である。ODIはEMIBとFoverousの間に位置するもので、シリコンインターポーザのような従来技術と比較して電力効率の向上と発熱低減を狙う。

ODIはType 1とType 2に大別される。それぞれを非常に簡潔に説明したのが以下である。
 
  ・Type 1:下層ダイは2つの上層ダイの中間に位置する
  ・Type 2:下層ダイは上層ダイの完全に真下に位置する

ODI Type 1は2つのダイを接続するもので、図も掲載されているがEMIBとよく似ている。EMIBと異なるのはODIの下層ダイは単なる接続のためのシリコンに限らず、機能を持ったダイも想定していることだろう。例えば複数ダイの接続に用い、動的に切り替えを行う、あるいはキャッシュを有するなどが例としてあげられている。

ODI Type 2はType 1と比較するとややイメージがわきづらい。図を見ると下層ダイは完全に上層ダイの下に収まってしまっている。こちらは上層ダイの機能補完が用途として挙げられており、I/Oやキャッシュの追加などがその例となる。

EMIBは基本的にはダイ間接続にとどまる。Foverousは複数層を積層する3Dパッケージ技術である。ODIはその中間―EMIB+αであったり、規模の小さなダイを下層に挿入して機能強化を行うというものである。Foverousで示された図では基本的には下層のダイは上層よりも大型なので、ODIはこの点がFoverousとは異なる。

ODI Type 1の用途はなんとなくわかりやすい。CPU chipletを上層ダイとし、下層ダイにCPU chiplet間の接続とI/Oの機能を担わせる用途が真っ先に思い浮かぶ。ODI Type 2はややわかりづらいが、Foverousの下層ダイが小規模化したようなものだろうか。例えば小規模なPCHを下層ダイとして持ってくることが挙げられるだろうか。

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コメント
この記事へのコメント
172094 
積み重ねる価値があるくらいハイパフォーマンスなchipになると今度は発熱がなー。
2020/05/18(Mon) 22:29 | URL | LGA774 #-[ 編集]
172096 
プロセス微細化の難易度・コストが加速度的に増している状況ですし今後この手のパッケージング技術の重要性が増してきますね
2020/05/18(Mon) 23:38 | URL | LGA774 #YhxRTNrk[ 編集]
172099 
高密度の積載にした時の熱の問題はどうするんだろう?
2020/05/19(Tue) 06:19 | URL | LGA774 #-[ 編集]
172101 
熱で死にそうにしか見えないんだけど大丈夫なんかな・・・
2020/05/19(Tue) 08:28 | URL | LGA774 #-[ 編集]
172103 
しかしグリスバーガー
2020/05/19(Tue) 11:09 | URL | LGA774 #-[ 編集]
172129 
製造技術的に難しいのは分かっているけれど、両面プロセスのシリコンダイはつくらないのだろうか?
今の製造方法はシリコンウエハの片面の浅い位置しか使ってなくて、なんとなくもったいない感じがするんだよな。
表裏で位置合わせができないからビアの配線が不可能なのは分かるけど磁気結合とかでファジーに接続できたりしないものだろうか。
プロセスの微細化をやらなくても、導入した初回だけは集積度を約2倍にできるからコスト的にはアリかと思っているんだか。
2020/05/20(Wed) 16:55 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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