北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
AMD Ryzen 5000 Mobile Zen3 architecture detailed(VideoCardz)
AMD Ryzen 5000 “Cezanne” mobile CPU architecture gets new details(KitGuru)
Ryzen 5000G (Ryzen 5000 Mobile) Update - CezzanneとLucienneの構成と性能 (マイナビニュース)

Ryzen 5000 series APU―“Cezanne”のアーキテクチャの詳細が明らかになった。
まずAMDは“Cezanne”のダイサイズについて180mm2と説明した。そしてトランジスタ数は107億8000万であることを明らかにした。前世代の“Renoir”と比較するとダイサイズは15%、トランジスタ数は10%の増加である。
新たに明らかにされたスライド資料では、“Zen 3”世代となったAPUのメジャーな改良点が全て記されている。そして“Cezanne”における最も大きな変更がCPUコアが“Zen 3”となり、L3 cache容量が倍の16MBに増強されたことである。この16MBのL3 cacheは8-core全てで共有するcacheとなる。また昨今の超薄型ノートPCでは標準となったLPDDR4のサポートも引き続いて行われている。
 
AMDは“Zen 3”世代のMobile processorで「歴史的なSingle-thread performanceの向上を果たした」と説明している。AMDによると8-core/16-threadのRyzen 9 5900HXは競合IntelのフラッグシップであるCore i9 10980HKと比較し19%高速であると述べている。

AMDは“Zen 3”世代のMobile APUが“Zen 2”を登場したその数ヶ月後にテープアウトさせていたことを明らかにしている。実際“Cezanne”は“Zen 2”世代のAPUである“Renoir”との共通点が数多く見られる。CPUとGPUというコンポーネントで見ると“Renoir”から“Cezanne”で大きく変わったのはCPUである。GPUは引き続き“Vega 7nm”が使用されているが、“Cezanne”世代では最大2.10GHzまで周波数を引き上げている。

“Cezanne”では新しい電力制御機構の導入により前世代から2時間のバッテリ駆動時間の向上を実現している。“Cezanne”に導入された新たな電力制御機構の例としてメモリコントローラへのより不快Poer stateの導入やAPUがコア毎(CPUコア1つ1つ及びGPU)に電圧を調整できる機能の導入が挙げられる。

CES 2021で正式発表された“Zen 3”世代のAPU―“Cezanne”であるがそのアーキテクチャの詳細が明らかにされた模様である。性能向上面からみるとCPUコアが“Zen 2”から“Zen 3”に変わった点が大きなものとなるが、それ以外にも新たな電力制御機構の導入などによりMobile向けAPUとしてより強力な製品に仕上がっていることがわかる。

大原氏のコラムでも指摘されているが電力管理機構で前世代から最も異なるのが電圧管理である。“Per Core on-chip Power Regulation”そいうスライドが示しているが、前世代ではCPUコアとGPUコアに全て同じ電圧が供給されていた。しかし“Cezanne”ではCPUコア1つ1つとGPUにそれぞれ独立にRegulatorが導入され、CPUコア1つ1つとGPUで個別に電圧制御ができるようになった。スライドの図ではRyzen 4000 seriesが一律に1.1Vを供給されているのに対し、Ryzen 5000 seriesでは高周波数で動作しているGPUには1.1V、CPUコアのうち2.40GHzで動作しているものには0.8V、1.60GHzまで周波数を落としているものには0.6Vが供給されている様子が描かれている。
またAPUでは未実装だったCPPC2 (Cllaborative Processor Perfomance Control 2) と呼ばれる機能が実装されている。CPPC2についてはClock Selectionに要する遅延を30msから1~2msまで短縮する機能であると紹介されている。

大原氏の記事によると、Ryzen 5000U seriesで混在する“Zen 2”世代のAPU―“Lucienne”にも個別レギュレータによる電圧管理やCPPC2などの“Cezanne”で搭載された新しい電力制御機構の一部が搭載されているようである。なので“Renoir”をそのまま持ってきたわけではなく、ある程度の改良は施されたものとなるようで、かつてのCPUであったStepping変更による機能追加かそれ以上の改良は施されている模様である。「ならば何故“Zen 2”を混ぜたのか」と大原氏は問うたもようであるが、それについては回答をもらえていないようである(実は“Renoir”でも新しい電力制御機構の実装準備はしてあったが4000 seriesリリースの際は検証が間に合わず、今回の“Lucienne”で有効化したとか?)。
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コメント
この記事へのコメント
178818 
去年の夏はRenoirの勢いが凄かったけど、年末になるにつれTiger Lakeが主流を取り戻した感

DDR5にならないと意味がないと流布されてるが
Bulldozer時代ですら負けなしだったAPU性能も
Intelに抜かれてるし・・・

新型APUでどこまで盛り返せるのか注目
2021/01/27(Wed) 03:16 | URL | LGA774 #-[ 編集]
178823 
ステートを深くすればたしかに消費電力は下がるけど
そのかわり起き上がりの反応が悪くなるので
電圧管理が苦手なRyzenとはイマイチ相性が良くない印象があるけど大丈夫なんだろうか

電圧管理の問題はAMDの技術の問題というよりも
EPYCでサーバー市場に切り込むことを前提に設計された
Ryzenそのものの仕様的な理由によるものだと思うので
けっこう根が深い気はするんだけど
2021/01/27(Wed) 05:44 | URL | LGA774 #-[ 編集]
178826 
んー、まだ、DDR4かぁ。
ここで、DDR5対応とソケット変更、と見たんだがなぁ。
もちっと待てそう。
2021/01/27(Wed) 07:22 | URL | LGA774 #a2H6GHBU[ 編集]
178829 
△「ならば何故“Zen 2”を混ぜたのか」
○「ならば何故“Zen 2”製品を5000番台で出したのか」
2021/01/27(Wed) 09:16 | URL |   #-[ 編集]
178833 
4000番台の改良である"Lucienne"も同様の改良がくわえられているならばわかりますが
そうでなければ電源供給周りにこれだけ大幅な改良を加えたのに同じ5x00型番で売るのは流石に罠過ぎるのでは…
2021/01/27(Wed) 10:16 | URL | LGA774 #-[ 編集]
178842 
>pc.watch
>12月の国内パソコン出荷が約1.7倍。ノートが92%占める
こういう記事を読むと5000 series APUも自作デスクトップ用に販売してくれる数は
限りなく少なくなるんだろうなとしょんぼり…
モバイル用が作れば作るだけ売れる現状ではAMDもintelも残りのデスクトップ用を
全部メーカー用に売っちゃうだろうしね
2021/01/27(Wed) 14:00 | URL |   #-[ 編集]
178849 
RenoirとLucienneの違いね…
Renoirでも無効化されている機能があったと最近どこかの記事で見たような気もするが、多分違うかな。違うのか?違うかもしれない…
2021/01/27(Wed) 19:41 | URL | LGA774 #-[ 編集]
178857 
あ、そうか。
ここで売り出しておけば、次の10月、12月商戦に
出す新型は、
あたかも、性能が(爆)上げしたように見えるのか。
2021/01/28(Thu) 07:28 | URL | LGA774 #a2H6GHBU[ 編集]
178865 
仮にLucienneにRenoirで一部オミットされた機能を有効にしたものであれば、そのようなアナウンスが既にあったと思う
混ぜたのは単にモバイル用なのでユーザーにCPUを選択する機会はほとんどないので混ぜたのではないかと

でもこれと同じようにCezanneを次の6000シリーズにリネームして混ぜてきたらちょっとひどい話になってくるが…
2021/01/28(Thu) 15:01 | URL | LGA774 #-[ 編集]
178866 
CPUコア1つ1つを個別に電圧制御する仕組みは、14nmのZEN世代からすでに実装済み。ISSCCの場でAMDから公式発表されているよ。いまさらなぜそこを強調してきたのか不明ですね。GPUまで制御できるようになったのはCezanneが初だったりするのでしょうかね。
2021/01/28(Thu) 15:19 | URL | LGA774 #1wIl0x2Y[ 編集]
178904 
デスクトップ用が来るころにはインテルが追い付いてそうだ
2021/01/29(Fri) 20:41 | URL | LGA774 #-[ 編集]
179034 
#178866
APUにはまだ実装してなかったってころでは
2021/02/03(Wed) 18:11 | URL | LGA774 #-[ 編集]
179043 
178866
179034
APUにも実装してた(電力制御が2世代だとか言って2000番台から始めたのが諸悪の根源だYO)
ただひとえに「CPU一つ一つを制御」するといってもその内容が違うって話。
具体的にはコアのスリープ復帰時間改善や電力制御の段階を変えた...とか
2021/02/04(Thu) 02:39 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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