北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
Intel Core i9 “Raptor Lake-S” to feature 24 cores, full lineup leaked(VideoCardz)
With 13th Gen "Raptor Lake-S," Intel Could Put 24 Cores in Your Desktop, But Mostly Small Cores(techPowerUp!)
Intel's Raptor Lake - Early Info and SKU List(AdoredTV / YouTube)

AdoredTVで“Alder Lake-S”の次の世代となる“Raptor Lake-S”の情報が取り上げられている。

“Raptor Lake-S”は第13世代Core processorに相当するコアで、製造プロセスはIntel 7、Perofmance-core (P-core) に“Raptor Cove”、Efficient-core (E-core) に“Gracemont”を使用する。

今回明らかになったのは“Raptor Lake-S”のダイ構成、各SKUのP-core / E-coreの数、そして“Raptor Cove”の周波数である。
 
まず“Raptor Lake-S”のダイ構成であるが以下の3種類となる。

  ・8 P-core + 16 E-core
  ・8 P-core + 8 E-core
  ・6 P-core + 0 E-core

“Alder Lake-S”は8 P-core + 8 E-coreと6 P-core + 0 E-coreの2種類となるが、“Raptor Lake-S”はこれの上に8 P-core +16 E-coreのダイを純粋に追加した形となる。最上位はP-coreとE-coreを併せて24-core/32-threadを実現する。

各SKUのコア構成は以下の通りとなる。

SKUEnthusiast "K" (TDP125W)Mainstream (TDP65W)Low Power "T" (TDP35W)
Core i9 139008 P-core + 16 E-core (24C/32T), L3=36MB, 32 EU GPU
Core i7 137008 P-core + 8 E-core (16C/24T), L3=30MB, 32 EU GPU
Core i5 136006 P-core + 8 E-core (14C/20T), L3=24MB, 32 EU GPU
Core i5 135006 P-core + 8 E-core (16C/20T), L3=24MB, 32EU
Core i5 134006 P-core + 4 E-core (10C/16T), L3=21MB, 24EU
Core i3 13x004 P-core + 0 E-core (4C/8T), L3=12MB, 32EU
Pentium2 P-core + 0 E-core (2C/4T), L3=6MB, 16EU


“Alder Lake-S”と比較すると最上位のCore i9が8 P-core + 16 E-coreに、その次のCore i7が8 P-core + 8 E-coreに強化されたことに加え、Core i5すべてに8-coreないしは4-coreのE-coreが搭載されるようになったのが相違点である。Core i3以下は引き続きP-coreのみでE-coreは搭載されず、そのコア・スレッド数も第10世代と変わらない。

先述のダイ構成と照らし合わせると、Core i9が最上位の8 P-core + 16 E-coreのダイを用い、Core i7が真ん中の8 P-core + 8 E-coreのダイを用いる。そしてCore i5は真ん中の8 P-core + 8 E-coreのダイから適宜コアを無効化して作り出される。Core i3以下は最下位の6 P-core + 0 E-coreのダイを用いると推定されるが、最下位ダイのフルスペックの製品は少なくとも今回出た情報には存在しない。

“Raptor Lake-S”のP-coreである“Raptor Cove”は“Alder Lake-S”の“Golden Cove”からさらに性能が底上げされる。具体的にはIPCの向上(向上幅までは言及されず)、L2 cacheの増量、そして周波数の向上が挙げられている。特に周波数についてはTurboBoost時の最高周波数が5.50GHzに引き上げられるとある。これまでの最高が5.30GHzなので200MHzの上昇である。

ただここまでTurboBoost時の周波数が引き上げられると気になるのは消費電力である。

Intel 13th Gen Core “Raptor Lake-S” power requirements revealed(VideoCardz)
Power Consumption, Peaks and technical Details: Intel’s upcoming Alder Lake S and Raptor Lake S CPUs in an exclusive comparison(Igor's Labs)

“Raptor Lake-S”のTDP125Wモデルで規定される電力要求の値に関する情報が数日前に出てきている。“Alder Lake-S”と比較するとPL1の数字とPL2, PL4のBaselineの値は変更されず、PL2 Perfomanceの値は241Wから253Wに上昇する一方、PL4 Perfomanceの値は359Wから314Wに低減している。PL2微増・PL4微減の傾向はTDP65WモデルやTDP35Wモデルでも同様である。

電源のスペックとしては最終的な上限であるPL4の値を満足させる必要があるため、その意味では“Raptor Lake-S”の方が電源に対する要求は若干低くなったと言えるかもしれない。一方、PL2の値は微増するため、連続してゴリゴリ回しまくると“Raptor Lake-S”の方が消費電力は高い傾向を示すかもしれない(ぶっちゃけ誤差程度の違いで、今とたいして変わらん気もするが)

ただ、“Alder Lake-S”以降はそもそもが今までとは全く異なるHybrid Architectureを採用した製品で、同じ負荷をかけてもおそらくは今までのCPUとは異なる消費電力曲線となる可能性がある(P-coreとE-core両方に高負荷をかけることができるのだろうか? という疑問がまずある)。
まずは“Alder Lake”を見ないことには“Raptor Lake”の消費電力の予想は難しいだろう。

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コメント
この記事へのコメント
183382 
16 E-coreをどれくらいで回せるかが読みづらいなあ。TDP125Wを余裕で下回るならP-Coreも回して32ThreadとしてRyzen3950X並に動くんだろうけど、厳しいのなら極端にはマルチコアで回すならほぼE-Coreしか動かない16CoreCPUと化すんじゃないだろうか。
まあTau時間の間は両コアフルで動くだろうけどどうせマルチコアで稼働なんて時には稼働時間はそれを大幅に超えるだろうしな。
2021/08/20(Fri) 05:01 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183404 
FX越されたぞAMD(ある意味)
 
2021/08/20(Fri) 17:53 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183415 
基本p-core が先に処理初めてそんなにパワー要らないなと判断されたらe-coreに移る方式
遅く感じることはなさそう
2021/08/20(Fri) 23:55 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183430 
>359Wから314Wに提言している
低減 ですね^^
--------------

Celeronは消滅なんでしょうか・・・?
出ても買わないけどw
2021/08/21(Sat) 14:32 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183438 
i5 13400だけスモールコア削られててつらい。13400fを狙うと性能が結構落ちるから^^;
2021/08/21(Sat) 21:33 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183453 
Celeronが4Pコアになる日は来るんだろうか?
2021/08/22(Sun) 19:17 | URL | LGA774 #-[ 編集]
183473 
>>183453
モバイルではかなり昔から4コア(atom系コアだけど)
alderで5コアになるらしい
2021/08/24(Tue) 13:14 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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