北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
AMD Ryzen 9 5950X3D & 5900X3D Historical Prototypes Demoed in Gamers Nexus Video(TechPowerUp)
AMD Shows Off Original Ryzen 9 5950X3D V-Cache Prototype(Tom's Hardware)
AMD shows off unreleased Ryzen 9 5950X3D CPU with 192MB of 3D V-Cache(VideoCardz)
How AMD Zen Almost Didn't Make It | Stories of Ryzen, ft. Unreleased CPUs(Gamers Nexus)

Gamers NexusがAMDの“Zen” CPU architectureの歴史を紹介する動画を投稿している。その動画の中で試作はされたものの世に出ることのなかったCPUが紹介された。
それが今回の表題にあるRyzen 9 5950X3D, Ryzen 9 5900X3Dである。
 
最新世代の“Zen 4”ではRyzen 9 7950X3D, Ryzen 9 7900X3D, Ryzen 7 7800X3Dの3種類がラインナップされているが、3D V-cache第1世代となった“Zen 3”ではRyzen 7 5800X3Dのみが製品として登場した。しかし、16-coreのRyzen 9 5950X3Dおよび12-coreのRyzen 9 5900X3Dに相当する試作品は製作されていた。実際動画中ではRyzen 9 5950X3Dの試作品はBase 3.50GHz / Boost 4.10GHzで、Ryzen 9 5900X3Dの試作品はBase 3.50GHz / Boost 4.40GHzで動作していた。
そしてこれらの試作品は後のRyzen 9 7950X3Dや7900X3Dとは異なり、2つのダイ両方に3D V-cacheを搭載し、L3 cacheは合計で192MBに達する。


Ryzen 7 5800X3Dの登場には紆余曲折があったことが語られている。そもそも当初の予定ではRyzenに3D V-cache搭載製品を投入する予定はなく、3D V-cacheはサーバー向けのEPYCのためのものであった。ところが3D V-cache搭載EPYCのテストを行う際にちょっとしたトラブルが起きたという。3D V-cache搭載EPYC―“Milan-X”は8個のCCDで構成されている。しかしその時あったCCDは7個、1個足りなかったのである。半端なCCDをうっちゃらかしておくのももったいないからこれでRyzenの試作品作ったれ、と試作品を作ったのがRyzen 5000X3D seriesの始まりである。

そしていくつかの試作品が作られた。後にRyzen 7 5800X3Dとなる1 CCD + 3D V-cacheの試作品、世に出ていればRyzen 9 5950X3DやRyzen 9 5900X3Dになったであろう試作品・・・。1 CCDに3D V-cacheを搭載したものはゲームで高い性能を示すことが明らかにされた。そしてこれがRyzen 7 5800X3Dとして世に放たれ、SocketAM4世代のゲーミング向けCPUのベストセラーとなったのである。

ではRyzen 9 5950X3DやRyzen 9 5900X3Dはどうなったのか? 1 CCD構成のものとは異なり、2つのCCDに3D V-cacheを搭載したものは有意なゲーミング性能の向上を得られなかったという。Tom's Hardwareではこの理由として大容量L3 cacheの利点よりも2つのCCDにまたがることによるInfiniti Fabric周りのレイテンシ増大の方が勝ってしまったのだろうと推定している。後のRyzen 9 7950X3DやRyzen 9 7900X3Dが1 CCDのみ3D V-cacheを搭載したものもこのあたりに理由があり、これらはより高いクリエイティヴ性能を得たいユーザーのために、と製品化されたようだ(Windows 11と異種混合コアの“Alder Lake”が登場し、非対称構成で性能を向上させる目処が立ったことも7950X3Dや7900X3Dが世に出た理由としてあるだろうか? よし、次は“Zen 4c”と“Zen 4”の混載だ

最近になって6-coreのRyzen 5 5600X3Dの噂が出てきている。しかし、AMD もその他の情報筋もこのような製品が登場するとは述べていない。むしろ製品として世に出てくることはないいう情報も出てきている。



“Zen 3”世代のX3D seriesは8-coreのRyzen 7 5800X3Dで打ちどめのようだ。

Gamers Nexusではもう1つ日の目を見ることのなかったCPUが紹介されている。“Zen 3”世代の“Pro”ではないRyzen Threadripperである。64-coreでメモリコントローラは4ch DDR4対応であることが紹介されている。世に出ればRyzen Threadripper 5990Xとなっただろうが、Ryzen Threadripper 7000 seriesが近づいている現在、改めて出てくる可能性は限りなく0に近いだろう。
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コメント
この記事へのコメント
195899 
ああ、やっぱりいろんな事情があったんですね、5000で3D16コアとか出しちゃったらAM5が相対的にしょぼく感じそうだし妥当ですね、取りあえずIntelもAMDも頑張れ
2023/06/18(Sun) 21:08 | URL | LGA774 #-[ 編集]
195902 
CCDごとに完全に別の仕事をさせたとしてもお互いのメインメモリアクセス待ちとかでキャッシュの利点が潰れちゃうんだろなあ。それぐらいV-Cacheの効き方が限定的というか。
2023/06/18(Sun) 22:15 | URL | LGA774 #c7k2OGQI[ 編集]
195905 
MI300だと巨大なひとつのSRAMの上に複数のダイを載せる構造をしてたと思うんだけど
Zen5あたりでも同じような方式を取ればダイまたぎの問題を解消できそうな気はする
SRAMの発熱は少ないしCPUの熱はヒートスプレッダのある上方向に逃げるから冷却も問題ないだろうしね

Zen4Cではコア数が増えたのに逆にL3キャッシュが減ってる問題があるから
Zen5ではそのへんの問題を解消するために積層タイプのキャッシュがもっと一般的になっても良さそうだとは思う
バス構造もZen5では変更が入るらしいし
2023/06/19(Mon) 00:26 | URL | LGA774 #wLMIWoss[ 編集]
195907 
世に出た5800X3Dも当初の予定から遅れてたし、試作品作った後も紆余曲折あったんだろうなぁ
リーカーが5950X3Dの噂出してたのはこの試作品が情報源だったりするのかな?
2023/06/19(Mon) 00:29 | URL | LGA774 #-[ 編集]
195908 
逆に言えばLinux環境では全ダイに積層キャッシュ載せても期待動作するということだろうか。
EPYCではそのような石があるのだから当然そうなんだろうな。
2023/06/19(Mon) 00:33 | URL | LGA774 #-[ 編集]
195909 
Proは7000、non-Proは5000
とかは、やってきそうな気がする
2023/06/19(Mon) 00:50 | URL | LGA774 #-[ 編集]
195910 
当たり前の話ながらキャッシュの量が多ければ多いほど、
必ず性能が高いわけではないのですね
2023/06/19(Mon) 01:08 | URL | LGA774 #-[ 編集]
195912 
レガシープラットフォームにも神対応!
でも需要あるんですかね?w
2023/06/19(Mon) 07:53 | URL |   #-[ 編集]
195920 
195905
MI300はCoWoSパッケージングで、これはFoverosと同じ半田バンプ接合のシリコンインターポーザ。消費電力は低いが速度は有機インターポーザ並みで、Meteor lakeではMI300同様にベースダイにADMキャッシュを搭載するという話だが、速度面でL4扱いになる。
Vcacheで使っているのは1世代先の銅接合のSoICで、IntelだとFoveros Directが相当する。L3に使える速度と消費電力を達成するにはこの技術が必要だが、まだ最大サイズやコスト面、3枚接合が可能かどうか難しそうではある。

MI300方式が通じるかはMTLのADMキャッシュを試金石とすればよく、14700H(仮)のdGPU搭載版がシングル性能に比してFPSがガツンと上がるならMI300方式でも十分と言うことになる。
ADMキャッシュはiGPUのLLCとするのが主目的なので、dGPUを付けたときVcache相当の利益が得られるかは分からないので注意。
2023/06/19(Mon) 20:20 | URL | LGA774 #-[ 編集]
195921 
>>195908
Linuxが、ではなくて、CCXまたぎの遅延を許容できる用途では、というのが適切だと思う。
HPC・ワークステーション用途では許容できるが、ゲームでは許容できないということ。
ノーマル7950Xでも片方のCCDを無効化するとFPSが向上することが知られているが、HPC用途ではそうはならない。
2023/06/19(Mon) 20:21 | URL | LGA774 #-[ 編集]
195922 
>195908
EPYCの場合は、仮想環境を1CPUあたり12環境(9684Xのみ)または8環境以上載せても相対的にキャッシュを減らさないようにするための措置であって、CCDを跨ぐような処理はあまり考えていないように思う
元々Zenシリーズはダイ間通信があまり速くないので、どちらかと言えば8C16T以下割当の仮想環境を集約するためのように思う

EPYC 9684Xのデュアル構成では、例えるなら、
Ryzen7 7800X3D(TDP35W化・シングルチャンネル化)環境を、単一ノードで24人に配布
するようなものであると思っている
2023/06/19(Mon) 20:47 | URL | LGA774 #-[ 編集]
195923 
>195908
ゲーミング用にEPYCでLinuxを使うユーザーは居ないということかと
2023/06/19(Mon) 22:04 | URL | LGA774 #-[ 編集]
195924 
※195910
まぁ言い方次第だよね。
キャッシュ増のメリットをMCMのデメリットが上回った、というのがこの記事の要約だからね。
とは言っても、3D-Vキャッシュの恩恵を受けないゲームとかも実際あるから、難しいところ。
2023/06/19(Mon) 23:12 | URL | LGA774 #-[ 編集]
195970 
ノートにしか出やんだ6000のデスクトップ版を出してほしい。
AM4のGygabiteの一番高いマザボと128GBのメモリ2020年に買ったのに未だ組み立ててない。
2023/06/24(Sat) 02:11 | URL | y #-[ 編集]
195991 
>195970
Zen3+はDDR5だからもし出るならAM5になる
AM4で組みたいなら今すぐZen3以前を買った方が良い
2023/06/24(Sat) 18:42 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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