北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
Intel Raptor Lake Refresh, Arrow Lake CPU Performance Projections Leaked(Tom's Hardware)
Intel’s internal performance projection for Raptor Lake S Refresh and Arrow Lake S – How fast the CPU and iGP are expected to be | Exclusive(Igor's Labs)
Intel Arrow Lake flagship CPU estimated to be up to 21% faster than Core i9-13900K(KitGuru)

Intelは“Raptor Lake Refresh”を今年の10月に、“Arrow Lake”を2024年に予定している。Igor's Labsにこれら2種類の性能向上幅の予測値が明らかにされた。

Intelは性能予測の基準値としてCore i9 13900Kを使用し、この値を100%として相対値を割り出している。そしてPL1, PL2の値を“Raptor Lake”と“Raptor Lake Refresh”は253W、“Arrow Lake”は250Wに設定した。コアの構成は3種類とも8 + 16 + 1である。
この消費電力の設定は興味深く、このデータによると、“Arrow Lake”も“Raptor Lake”と同等の消費電力になる。
 
まず“Raptor Lake Refresh”の性能であるが現行の“Raptor Lake”比で1~3%程度の性能向上にとどまる。“Raptor Lake Refresh”は“Refresh”版であり、周波数の向上は望めるだろう。また製造プロセスはIntel 7のままでだるが、より最適化が加わるかもしれない。
iGPUについては“Raptor Lake”から“Raptor Lake Refresh”で性能向上はない。どちらも同じUHD Graphics 700 seriesで、Execution Unitも周波数も変更がないと見られるからだ。


続く“Arrow Lake”であるが、こちらは“Raptor Lake”比で3~21%の性能向上となる。特にMulti-core動作時の性能向上幅が高い。“Arrow Lake”はおそらく浮動小数点演算性能が引き上げられている。最近明らかにされた資料によると、“Arrow Lake”はAVX-VNNI-INT16, SHA512, SM3, SM4等の新命令をサポートする。これらはAIやハッシュ化機能で力を発揮するものである。中でもAVX-VNNI命令が特に重要で、これが推論やニューラルネットワークおよび深層学習の性能を大幅に向上する。

“Arrow Lake”はiGPUの性能向上幅も高く、“Raptor Lake”の220~240%の性能になるという。“Arrow Lake”では3D Foveros packaging technologyが用いられ、iGPUはGPU tileとして実装されるだろう。“Arrow Lake”のGPU tileは“Alchemist”ベースのXe-LPGとなる。なお現時点でExecution Unit数や周波数の数字は不明である。

Intelによる“Raptor Lake Refresh”、“Arrow Lake”の性能予測値である。Core i9 13900Kを100%とし、電力は概ね同等、コア構成も8 P-core + 16 E-core + GT1 GPUにそろえられての比較なので、アーキテクチャの改良と周波数が性能向上幅として反映される。

“Raptor Lake Refresh”の1~3%というのはわかりやすく、これはほぼ純粋に周波数の向上から来るものだろう。最大周波数は6GHzを超えてくることは考えづらいと予想されており、KSが出たとして6.2GHz位になるだろうとIgor's Labsは指摘している。
一方の“Arrow Lake”は3~21%の性能向上を見せ、この世代がアーキテクチャに手を入れられる世代であることがわかる。先のIntelの資料にも“Arrow Lake”や“Lunar Lake”で新命令の導入があることが明らかにされている。

iGPUの性能向上についても触れられており、“Arrow Lake”が大幅な性能向上を見せることが示されている。iGPUアーキテクチャの改良もありそうだが、こちらはGPU tile化により今よりもおそらく大きな規模になることも性能向上に寄与しているだろう。“Alder Lake-S”から“Raptor Lake-S Refresh”まではXe-LPベースでExecution Unit数は32 EUである。“Meteor Lake”と“Arrow Lake”は“Alchemist”の派生であるXe-LPGとなる。“Arrow Lake-S”のiGPUのExecution Unit数は不明だが、32よりは増やされそうである。

次の第14世代はほぼ“Raptor Lake-S Refresh”なので、第12世代の上位モデルや第13世代を持っているユーザーの乗り換え先は“Arrow Lake”が本命となるだろうか。
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コメント
この記事へのコメント
196369 
>Multi-core動作時の性能広報幅が高い
とても手厳しいtypo…
2023/07/19(Wed) 00:18 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196370 
恐らくArrow Lake-SはTSMC製だろうが本当に大量出荷出来るのか一抹の不安が・・・
2023/07/19(Wed) 00:54 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196372 
raptor → arrow で2割程度の向上幅かー
体感的にはほとんど変化なさそうなので、本命はpanther lakeやnova lakeあたりじゃないかな

というか、その前にZen 5に勝てるのか?
2023/07/19(Wed) 04:19 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196374 
7nm(Intel 7)から2nm(Intel 20A)に微細化が進んで3〜21%しか性能が上がらないなんてことはないから、プロセス開発が上手く行っていないか、性能を過小評価しているか・・・

TSMC N3を使うにしてももっと性能が上がりそうなんだが
2023/07/19(Wed) 07:25 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196376 
過去にIntel3で製造するって噂あったけど、まさか今回の予測はIntel3前提だったりして…
N3かIntel20Aだったらもっと省電力or高性能になるはずだし、
2023/07/19(Wed) 08:31 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196377 
まだES1,2 QSでもない製品を一年前に評価できるといわれてもなあ
2023/07/19(Wed) 09:33 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196385 
この結果はぼぼIPCが上がっていないことを意味しているので、Intel 3かIntel 4でRedwood cove/Sierra Forestの可能性が高いと思う。Lion Cove(仮)とSkymontは比較的信憑性の高いRaichu情報ではIPCが2割程度上がるはず。

ただ最大クロックが変わらないだけで同クロック電力-40%、同電力クロック+20%だから、電力特性的にはZen3→Zen4と同程度の向上にはなっている。
6P+8Eならゲーム性能、電力効率共に7800X3Dは超えてくるだろうと思われる。

あとはAdamantine Cacheの出来次第じゃないかなあ。出来がいいなら「Vcache標準搭載」みたいな状態になるからゲームベンチで滅法強くなるが、所詮L4なのでそうなるかは不明瞭なところ。
2023/07/19(Wed) 20:36 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196386 
196374
250Wどうしで比較しているからよろしくない。Intel 3であれTSMC N3であれ、その特性から考えると、
8P+16Eで250Wというのは「電力2倍投入して性能が10%しか上がらない」みたいな一番非効率なところで比較している。
Mteor lakeの8P16E版でも125~150Wで13900K/14900Kと同等性能が出ると予想されるので、電力効率はかなり改善しているのだが、
このリーク数字はわざわざ一番効率の悪い所を切り取っている感じ。
2023/07/19(Wed) 20:39 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196390 
Intel 20Aにしろ、TSMC N3にしろ、もっと性能は上がっていてもおかしくないけども、その通りならがっくり。
設計が下手過ぎるのか、あるいはarrow lakeでAI高速化や暗号化処理の命令セットが追加されるらしいので、そっちのほうにリソースを割き過ぎたせいで演算性能の向上がなおざりになってしまったとか?
2023/07/19(Wed) 22:53 | URL |     #OARS9n6I[ 編集]
196437 
>196390
性能向上は回路規模の増大(IPC改善とかコア数増加)とクロックで実現される。手品みたいな手法はやりつくして残ってない。
前者はより多くのトランジスタを使用するが、これまではプロセス進化でトランジスタ単価が下がったから回路規模を大きくしても製品価格を維持できた。
最近はプロセス進化しても単価が下がりにくく高価な製品になってしまうので、設計者は身動き取れなくなっている。
2023/07/21(Fri) 12:23 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196444 
昔ほど微細化での性能向上を期待できないと思ってるのでそこまで不思議でもない気はします
2023/07/21(Fri) 17:44 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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