北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
AMD Says It Won’t Follow Intel’s P-Core & E-Core Hybrid Approach, Talks Zen 5, x86S & More(WCCF Tech)
AMD talks about Zen 5, x86S and more, but won’t follow Intel’s P-Core and E-Core hybrid approach(Igor's Labs)
TPU Interviews AMD Vice President: Ryzen AI, X3D, Zen 4 Future Strategy and More(TechPowerUp)

TechPowerUpがAMDのDevid McAfee氏 (Vice President and General Manager, Client Channel Business at AMD) にインタビューを行っている。内容は多岐にわたり、原文はかなり読み応えのある量となっている。
その中で特に興味深い事柄があるので紹介したい。
 


◇AMDのHybrid technologyに対する見方・姿勢―Intelの方法にすぐに追随する予定はなし

AMD版Hybrid technologyがあるのかという話は以前からあったようで、過去にもMark Papermaster氏がこのような問いに対して「もちろんあるし、しっかり考えてはいるよ(非常におおざっぱな訳)」というような含みを持たせた様な回答をしていた。

David McAfee氏は以下のように答えている。

Mark Papermaster氏が我々の今後の製品群における異なるタイプのコアついて色々と話したことは知っている。AMDは異なるタイプのコアを検討していく中で、それをどのように製品群に落とし込むかは主に2つの重要な要素がある。
競合他社はP-coreとE-coreというアプローチをとっているが、AMDは現時点でこのアプローチを行う計画はない。異なるISA互換性あるいは異なるIPCのコアの混在は、正しいタスクを適切なコアにスケジューリングしなければならず、非常に複雑となるからだ。
デスクトップprocessorは電力の制限が緩く、Hybrid approachが適切であるかどうかは議論の余地がある。今後異なるコアタイプを我々のアーキテクチャに落とし込めるかは検討していくが、より適切な場所に適用していく見込みだ。
私としてはノートPC向けが(デスクトップよりも)Hybrid approachを早く適合させられるのではないかと考えている。


今のところIntel方式のPerfomance Core + Efficient Coreという形でのHybrid approachをすぐに導入することは考えていないようである。
対応命令セットやIPCの差があるコアを混載させることで、スケジューリングが煩雑になるというデメリットが挙げられている。Intelはここの部分にThread Directorを導入し、適切なコアに適切なワークロードを割り振るようにしている。またAMDもRyzen 9 7950X3DやRyzen 9 7900X3Dで似たようなことをやってはいる。
挙げられているHybrid approachのデメリットで、わかりやすい例は“Alder Lake”でのAVX-512命令の扱いである。P-coreはAVX-512に対応するがE-coreは非対応であるため、“Alder Lake”全体では非対応という扱いになっている。

AMDとしては別の方法でHybrid approachをとりたいようであるが、Hybrid approachをとるにしても、やるとしたらノートPC向けがいいのではないかと述べているあたり、デスクトップ向けではあまり積極的ではなさそうだ。Ryzen CPUのCPU chiplet dieがEPYCと共用であるため、EPYCにHybrid approachをとらない限り、Ryzen CPUにHybrid approachを入れるのは難しいのかもしれない。IntelがE-coreをカサ増してきて面倒なことになったら“Zen 5”+“Zen 5c”の24-coreモデルを突っ込んで対抗する・・・位はあるのだろうか?



◇Zen 5
“Zen 5”はデスクトップ向けに極力早く投入する。“Zen 5”は予定通りで、設計、テープアウトと鋭意開発進行中である。製品として市場に投入できればそれは非常にエキサイトできるものになるだろう。

“Zen 5”に対する回答は割と明快で、デスクトップ向けには極力早く投入したいという嬉しい答えが返ってきている。流石に最大コア数がどうとか、までは語られていない。



◇デスクトップ向けAPU
SocketAM4でもRyzen 5 5600Gを買うユーザーとRyzen 5 5600Xを求めるユーザーがいるが、これらは異なる顧客だ。Ryzen 5 5600Gの顧客は小型デスクトップを組みたい、そしてAPUクラスのゲーミング性能を求めたいユーザーだ。おそらく彼らにとっては“Phoenix”ベースのデスクトップ向けAPUは非常に魅力的だろう。そしてこのようなユーザーがいることは把握している。

SocketAM5向けのAPUについては、そのような需要があることは把握済みのようだ。そして“Phoenix”の名前が出ているあたり、もし出てくるとすれば“Zen 3+” +“RDNA 2”の“Rembrandt”ではなく“Zen 4”+“RDNA 3”の“Phoenix”となるだろうことがうかがい知れる。ただどういう形で出てくるか―Ryzen 7 5700G, Ryzen 5 5600Gのようにリテール市場でも出回るか、Ryzen 4000G seriesのようにOEM onlyになってしまうのかはわからない。

他にもx86Sに対するインタビューもある。x86Sについては非常に興味深いとし、注視していく構えのようだが、まだ具体的になにか語れる段階ではなさそうだ。
関連記事



○Amazon売れ筋ランキング CPU メモリ グラフィックカード マザーボード SSD 電源

コメント
この記事へのコメント
196373 
Alder Lake以降Intelリードが続いてきたけど
Zen5とArrow Lakeは久々にガチンコ勝負になりそう
2023/07/19(Wed) 07:10 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196375 
我々はphoenix2号とAsrock X600かそれに準じたmini-STXのマザーが欲しいだけなんです、ケースは自作しますから...
2023/07/19(Wed) 08:26 | URL | 名無しです #-[ 編集]
196379 
Eコアなど必要ないと考えていたが、やはりAMDも同じ見解か。良かった。
あと望むのはEPYC、スリッパ、デスクトップ、APUまで全て同時期に一斉更新することだけだな。
2023/07/19(Wed) 10:01 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196381 
そうなんだよね。Zen4Cを混載するにしても、CCDに手を入れるのか、キャッシュのように垂直に積層するか、IODに入れるか。
どれも一長一短ナリよ。。
2023/07/19(Wed) 11:51 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196388 
cを出すあたりかなり乗り気だったと思うけどハイブリッドは7900 3Dで懲りたんかもしれんな
2023/07/19(Wed) 22:05 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196389 
>196373
Intelリードだったかどうかは意見が割れそう
2023/07/19(Wed) 22:39 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196391 
Zenアーキテクチャのまま高クロック設計と高密度設計でコアの種類を分けても
シングルスレッド性能ではIntel Pコアに対し不利
ワッパではIntel Eコアに対して不利になるのは否めない
そのうえ扱いづらさまでIntelと同じになってしまうとユーザーとしては旨味が無い

ミドルレンジ以上でモノアーキテクチャなCPUの選択肢が現状ではAMDしかないわけだし
デスクトップ市場の小ささも考えると現状のまま住み分けたほうが
モノアーキテクチャ構成の需要を確実に抱き込めるしそっちのほうがいいんじゃないかなとは思う

「Eコアあると扱いづらい」という理由でRyzenを選んでる使ってる人からすれば
変にIntelと同じようなことをされても逆に困るだろう
2023/07/19(Wed) 23:39 | URL | LGA774 #wLMIWoss[ 編集]
196392 
これとっても嬉しい。
VMWare が ESXi も Workstation も
E+P core でエラーを起こすので、
今はIntel consumer 系でちょっとテストということが出来ないんです。

Xeon じゃないと Workstation すら動かないのは開発や構築テストやっている人にとってはコストアップになる。
2023/07/19(Wed) 23:58 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196396 
>196389
一応PCの販売数ではintelがリードしたと言ってもよさそう

https://www.pugetsystems.com/labs/articles/puget-systems-hardware-trends-of-2022/

まぁZen4を凌げたのはAM5マザーもDDR5も高額すぎたところに在庫が山をなすDDR4プラットフォームでバーゲンセールをぶつけられたおかげだろうけど
2023/07/20(Thu) 00:55 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196398 
Eコアなしでintelとマルチスレッド性能で勝負し続けるには(余程製造プロセスでの優位性が大きくない限り)Pコアの拡張を最低限に留めなければならず、シングルスレッド性能では大きく引き離されることになる
そうなるとX3D品以外ではゲーム性能が振るわなくなる可能性が高いが、逆に言えばX3D品があるからPコアの拡張のペースが遅くてもいいとも言えるかもしれない
2023/07/20(Thu) 07:07 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196400 
異なるIPだと面倒くさいのは確かだものね
Eコアがあればベンチ数値は上がるし、metroのようにIODにコアをぶち込むのもアイドルは下がるけど、
デスクトップ向けにはそこまで気になる事かどうかは別の話だし
ノート向けは最低でもIOD+CPU部分はモノリシック設計していれば影響も少なそう
2023/07/20(Thu) 08:08 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196406 
x86-S ってやりたい内容は有る程度分かるけど、それによるメリット(ダイサイズの縮小や高クロック化、etc)が良く分からん。

あとデメリットも、旧いアプリ(産業用等に多そう)が使えなくなる影響範囲も不明だし。
2023/07/20(Thu) 14:18 | URL | LGA774 #L6m4KOWY[ 編集]
196407 
これでZen5+Zen4cの希望は完全に消えたか…
最大24コア期待してたんだけどなー
2023/07/20(Thu) 14:36 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196408 
コア数を多くするために、Eコアがあると良いという意見もあるようですが、その用途だけならば、EコアだけのCPUを出すのが一番良いはずです。

AMDもzen4cを出すのであれば、zen4cだけで64コアとかやってほしいですね。
2023/07/20(Thu) 19:57 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196411 
>196388
Zen4cはコアそのもののISAとIPCに関してはZen4と変わらないからZen4+Zen4cは十分可能性がありそうに思う
2023/07/20(Thu) 23:21 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196419 
注意:ジム・ケラーはハイブリッド化には反対だった
  TSMC推進はArrow Lakeで答えが出そう
2023/07/21(Fri) 03:15 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196429 
Zen4Cだけで64コアってそれはなんてEPYC?
あとZen5+Zen4cはなくなったが、Zen4+Zen4cが出そうなこの流れだと次はZen5+Zen5Cになりそう
2023/07/21(Fri) 08:17 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196431 
>>196398
まったく意識する必要がない。
EPYCはxeonを過去の遺物にするくらいに引き離している。
その状況下でxeonにEコアは採用されない。
これは当のintelがEコアにマルチスレッド性能向上の効果がないと認識していることを示している。
2023/07/21(Fri) 09:31 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196438 
Eコアだけで 32core とか 64 コアとか
CPU処理を沢山やっている人間にとってはとっても欲しいものだ。是非 Ryzen で出して欲しい。

計算処理がメインだと、1スレッドで ALU を使い切っちゃうので、HyperThreading って単純に CPU の最大利用率が 50% になるだけの機能しかないから…
2023/07/21(Fri) 13:04 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196439 
>>196429

Intel N100 のコストパフォーマンスが良いと聞きますけど、それに対抗して
AMD A3200 とか A6400 とかの 32Eコア、64EコアのミニPCを出して欲しいですね。
2023/07/21(Fri) 15:21 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196468 
>196406
ダイサイズで大した差にはならなくて、テスト工数の削減が主だと思う。
今更古い命令のテストやりたくねーよと。
2023/07/23(Sun) 02:20 | URL | LGA774 #-[ 編集]
196469 
Gen5 SSDを見ていて思ったけど、M.2 GPUみたいなの出せないものかな。
RDNA3.5でAI搭載でアップスケーリングにも使えれば尚良い。
映像出力はPCIブラケットでDPx1出せれば良いと思う。
ローエンドグラボが基板コストかかりすぎなんですよね。
2023/07/23(Sun) 03:56 | URL | LGA774 #mQop/nM.[ 編集]
196473 
>196438
それなんてEPYC?

>196439
燃費効率が良い小型車市場にF1カーで乗りこむような真似をしてもガン無視ですわ
2023/07/23(Sun) 13:05 | URL | LGA774 #-[ 編集]
コメントを投稿する(投稿されたコメントは承認後表示されます)