北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森四葉. Since July 10, 2006.)
Sandy BridgeはSocket H2で2011年第1四半期に登場(Impress PC Watch / 笠原一輝のユビキタス情報局)

PC Watchの笠原氏のコラムで“SandyBridge”のSocketの話が紹介されています。詳しくはコラムを御参照いたたくとし、ここでは簡単に要点をまとめます。

◇デスクトップ向け
既報の通り2011年第1四半期に“SandyBridge”と対応チップセットである“Cougar Point”が投入され、対応SocketはSocket H2(LGA1155)となる。
位置づけとしては現行の“Lynnfield / Clarkdale”+“Ibexpeak”+LGA1156の後継となるが、LGA1155とLGA1156は一切互換性を有しない。つまりLGA1155 CPUをLGA1156マザーに挿すこともその逆も出来ない。

“SandyBridge”の“Lynfield / Clarkdale”世代からの改良点としては、アーキテクチャの変更(主にはAVX命令とGPUのモノリシック統合)に加え、PCI-Expressレーン数が16から20になったことがある。
“Cougar Point”の機能は“Ibexpeak”とほぼ同じであるが、S-ATAのサポートがS-ATA 6.0Gbps:2 / S-ATA 3.0Gbps:4となる。
 
◇エントリーサーバー向け
“Bloomfield”の後継が“SandyBridg-EN”となり、これに対応するSocketがSocket B2(LGA1356)となる。メモリコントローラはTriple-channel対応で、PCI-Express 2.0レーン数は24。
対応チップセットは“Patsburg”となる。“SandyBridge”ではPCI-ExpressコントローラがCPU側にあるので、扱いとしてはPCH―“Ibexpeak”や従来のサウスブリッジ相当のものとなる模様。また“Patsburg”の改良点として、CPUとPCHを結ぶSASストレージ向けの専用バスとしてPCI-Express 3.0 x4が用意される。

◇大規模サーバー・ワークステーション向け
CPUとしては“SandyBridge-EP”及び“SandyBridge-EX”が用意される。これの対応SocketがSocket R(LGA2011)となる。ちなみにSocket Rの“R”はこの世代のサーバー・ワークステーション向けプラットフォームのコードネーム“Romely”から来ているとされる。
“SandyBridge-EP / SandyBridge-EX”ではメモリコントローラはQuad-channel対応となり、PCI-Express 2.0レーン数は40となる。
対応チップセットは“SandyBridge-EN”でも使われる“Patsburg”。

以下、各プラットフォームの比較表。

SocketSocket H2Socket B2Socket R
Socket形状LGA1155LGA1356LGA2011
用途デスクトップエントリーサーバー大規模サーバー
ワークステーション
対応CPUSandyBridgeSandyBridge-ENSandyBridge-EP
SandyBridge-EX
メモリコントローラDual-channelTriple-channelQuad-channel
PCI-ExpressPCI-Exp.:20
(世代は不明)
PCI-Exp. 2.0:24PCI-Exp. 2.0:40
チップセットCougar PointPatsburgPatsburg
S-ATAS-ATA 6.0Gbps:2
S-ATA 3.0Gbps:4


現行世代からは次のように移行する。
  ・Lynnfield / Clarkdale(LGA1156)→Socket H2(LGA1155)
  ・Bloomfield / Gulftown(LGA1366)→Socket B2(LGA1356)
  ・Nehalem-EP / Westmere-EP(LGA1366)→Socket R(LGA2011)
  ・Nehalem-EX / Westmere-EX(LGA1567)→Socket R(LGA2011)


現行のLGA1156と“SandyBridge”世代のLGA1155の互換性を巡ってはいろいろな噂が流れましたが、この情報でははっきりと「互換性はない」としています。
また、LGA1366後継のSocket B2に関してもpin数が変更されてLGA1356になることが明らかにされました。Socket B2と現行LGA1366の互換性についてはこの情報ではややぼかされていますが、PCI-ExpressレーンがCPU側に移動することを考えると、こちらの互換性も無いと思ったほうが良さそうです。
さらにはまだ出ていない“Nehalem-EX”用のLGA1567に関しても“SandyBridge-EX”世代ではSocket R(LGA2011)に移行し、どのプラットフォームにおいても“Nehalem / Westmere”世代と“SandyBridge”世代は互換性を持たないことになりそうです。

一つこの情報での疑問点はSocket B2の扱いについてで、これは“SandyBridge-EN”向け―すなわちエントリーサーバー向けとされていますが、1-wayまでの対応なのかそれとも2-wayまで対応するのかが不明となっています。従来の末尾“-EN”は1-wayまでの対応で、2-way対応は末尾が“-EP”となっていました。したがってこの通例に従えば“SandyBridge-EP”が2-way対応となりますが、全ての2-wayシステムでQuad-channelメモリコントローラが必要になるかと問われると、オーバースペックになる場面もあるのではないかと思われます。「大は小を兼ねる」的な考え方ももちろんありでしょうが、AMDがSocketC32(Dual-channel / 1,2-way)とSocketG34(Quad-channel / 2,4-way)を用意して2-wayシステムでは2つのプラットフォームを選択できるようにしたように、エントリー向け2-wayシステム用(?)として(あるいはAMDのSocketC32プラットフォーム対抗として)Triple-channel止まりのプラットフォームも用意するというシナリオも十分考えられます。