北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森四葉. Since July 10, 2006.)
What are Nvidia's GF104, GF106 and GF108?(SemiAccurate)

現在多くの人々がNVIDIAの新GPU―GF104, GF106, GF108について語っている。しかし、これらが出た時「絶望したっ!」という羽目になるであろうことはわずかな人しか理解していない。これらのGPUに絶望させられる理由は極めて単純で、そもそものアーキテクチャが「お前はもう死んでいる」状態で、GF104, GF106, GF108で改良されたとはいってもそれほど変わっていないからだ。

・・・相変わらずボロクソに書いています。
一応こういう話もあるということで、続きをお読みください。
 
“Fermi”ことGF100はとんだ期待はずれだった。“Fermi”は非常に効率が悪く、イールド、電力効率、ダイ面積あたりの効率どれを取っていても“Evergreen”に対抗できなかった。

効率の悪いアーキテクチャを機能を削って小型化しても根本的な解決にならない。GF104, GF106, GF108はまさにそれで、隙間を埋めるためにやっつけで作った代物である。しかしそれでもDirectX 10世代の製品を売り続けるよりはマシという判断である。

NVIDIAは従来、大型で発熱の多いが性能の良い最上位のチップをまずつくり、その後すぐにシュリンクを施していた。大型のチップは性能重視で、それにふさわしい価格付けを行って販売していた。
シュリンク版のチップは最初の大型チップの90%程の性能で、コンシューマ向けの価格で販売された。これが行われたのがG8x~G9x世代である。まず、90nmプロセスでハイエンドのG80/GeForce8800GTXをつくり、その後65nmでG92/GeForce8800GTを投入した。この方法は非常に上手くいった。そして次にGT200b/GeForce GTX 285を55nmプロセスで作り、これを45nmにシュリンクしたGT212が登場するはずだった。ところがGT212はキャンセルされ、その下のGT214も同じ道を辿った。NVIDIAのDirectX 10.1製品のラインナップが妙にがら空きなのはそのためである。結果的に、NVIDIAはGT200系では採算構造が破綻し、GT200系の派生版が出たのは2009年第3四半期になってからだった。ここに“Fermi”の遅延も加わり、市場価格のわりに生産価格が高すぎるという事態を招いてしまった。


NVIDIAはGT200系のEOLを発表していないものの、既に生産は行われていない。
一方、現行の40nmプロセスの“Fermi”―GF100は生産にはかなり無理のあるチップである。当初の予定ではこれを32nmプロセスにシュリンクし、発熱などの問題を解決し、さらには採算性の良いものにするはずだった。ところがTSMCは32nmプロセスをキャンセルしてしまった。つまり、NVIDIAは40nmプロセスの現行“Fermi”のシュリンクの道を閉ざされ、G80→G92の時のように、採算性が良好なハイエンドGPU、ミドルレンジGPU、さらにはローエンドGPUも失うことになってしまった。また、40nm版“Fermi”の問題解決も32nmプロセスのキャンセルで宙に浮いてしまった。


そこで、NVIDIAがラインナップを埋めるためにとった方法がGF100のダイを切り取り、小さくする方法だった。GF100はモジュラー化が進んでおり、4つの部分からなっていることが容易に見て取れる。ただ、この段階ではシュリンクもアップデートもされず、採算性は変わらない。TSMCの次のプロセス―28nmは2011年で遅すぎる。

ではGF100の派生版はどうなるのだろうか? GF100をそのままシュリンクしたGF102は32nmプロセスのキャンセルとともに消えた。残るのはGF104以下で、GF100の3/4のものがGF104、1/2のものがGF106、1/4のものがGF108である。CUDA core数とメモリインターフェースはGF104が384sp / 256-bit、GF106が256sp / 192-bit、GF108が128sp / 128-bitとなるだろう。
NVIDIAはGF100のダイサイズを公式に明かしていないが、SemiAccurateでは530mm2と推測した。ここでは計算しやすいよう540mm2としよう。ただ、実際には23mm x 23mmで540mm2よりはやや小さいと付け加えておく。
こう考えると、GF104, GF106, GF108のダイサイズはそれぞれ405mm2, 270mm2, 135mm2程度になるだろう。アーキテクチャはほとんど変わっていないから、大幅にずれているということはないはずだ。消費電力はNVIDIAの主張に従うとGeForce GTX 480が250Wである。これを踏まえるとGF104, GF106, GF108の消費電力はそれぞれ210W, 140W, 70Wほどとなるだろうか。


以前、GF100のイールドが20%という話をしたが、これはどうやらGeForce GTX 465まで含めての数字のようである。つまり、16のStreaming Multi-processorのうち5個を無効化し、さらには周波数を下げてやっとこの数字である。同じことがGF104でも行われる。Expreview.comなどで明かされたGF104のStreamProcessor数は336で、いかにも中途半端である。GF104では無効化できるCUDA core数が32個単位ではなくもう少し小さくなったようだが、それでも一部を無効化しているのには変わりはない。また、GF108に関してもComputexで見られたのは128のCUDA coreのうち96のみが有効化されたものであった。

最後にこれらの登場時期についてお話しよう。GF104はComputexでローンチされると言われていたが、結局音沙汰なしであった。それどころかGF104はComputexで展示されることもなく、パートナーもまだサンプルを受け取っていない状況である。つまりGF104は7月の中旬以降に延期されたことになる。
GF106もGF104と同時期のローンチになるといわれていたが、これも同様に後ろにずれ込むようである。そしてGF108は8月予定といわれていたが、9月になりそうである。


・・・相変わらずのCharlie節が炸裂しています。ただ、現状を見ていると全否定できる内容ともいえません。
一般の自作ユーザーにできることは、蓋が開いて物が出てくるのを待つことのみです。