◇AMD 9 seriesの新機能―“Bulldozer”の消費電力最適化機能
AMD 9 series of chispets lowers power consumption of Bulldozer(NordicHardware)
AMDはこの夏に“Bulldozer”を新チップセット群とともにリリースする。“Bulldozer”とともにリリースされる新チップセット―AMD 9 seriesの新機能に関してはいろいろとささやかれているが、今回NordicHardwareが入手した情報ではAMD 9 seriesでは電力管理機能がより強化されるという。
AMD 9 series of chispets lowers power consumption of Bulldozer(NordicHardware)
AMDはこの夏に“Bulldozer”を新チップセット群とともにリリースする。“Bulldozer”とともにリリースされる新チップセット―AMD 9 seriesの新機能に関してはいろいろとささやかれているが、今回NordicHardwareが入手した情報ではAMD 9 seriesでは電力管理機能がより強化されるという。
“Bulldozer”は電力効率に優れたアーキテクチャとなるべく開発されている。最終的な目標としてはダイサイズあたり・トランジスタあたり・消費電力あたり・コンポーネントあたりの性能を向上させることである。
“Bulldozer”では動的な周波数制御機能が追加され、ちょうど第2世代のTurbo Core technologyともいえるものである。これにより、効率化と性能の最適化、省電力化を行う。またProcessor内にゲートの働きをする回路が搭載され、CPUコアが動作していない時はこのゲート回路を閉じることにより、電力消費を最小限に抑える。これはAMDでは初の技術であるが、Intelは既に“Nehalem”世代から導入されているものである。
この新しい電力管理機能であるが、これらを使用するにはチップセットのサポートが必要となる。ここで登場するのがAMD 9 seriesである。AMD 9 seriesは“Bulldozer”に特化して最適な電力管理を行う。
AMD 9 seriesは3種類が開発されているようであるが、“Bulldozer”のローンチ日に登場しそうなのはAMD 990FXのみではないかといわれている。
AMD 8 seriesと9 seriesはPCI-Expressの世代やサウスブリッジのI/O機能などの表面上のスペックだけ見るとさほど変わらないように見えます。現行のSocketAM3+AMD 8 seriesでも“Bulldozer”を搭載すること自体はできるため、AMD 9 seriesの新機能は何かという議論になりますが、その新機能の1つとして考えられていたのが電力管理機能です。今回の話はその裏づけともいえるものです。
◇ASRockが“Real AM3+”マザーボードを発表―SocketAM3+の機能とは?
ASRock Announces Real AM3+ Motherboard(Expreview.com)
Asrock released "real AM3+" motherboards(VR-Zone)
ASRock Uses ''Real'' AM3+ Sockets, Lists Out Advantages Over AM3(techPowerUp!)
ASRock AMD 8 series AM3+ MB - The Real AM3+ MB(ASRock)
ASRockは“Bulldozer”の対応するマザーボードを発表した。今回発表されたマザーボード群は“Real AM3+”マザーボードと呼ばれ、AM3+に対応する黒いSocketを搭載することが特徴である。搭載するチップセットはAMD 8 series―AMD 890FX / 890GX / 880G / 870となる。
ASRockによると、“Bulldozer”をAMD 8 seriesで使用しても性能に影響を及ぼすことがないようにしたとしている。
以下に“Real AM3+”マザーボードで示されている改良点を挙げます。
- Socketのpin穴の拡大
SocketAM3の0.45mmから0.51mmに拡大された(比率としては11%の拡大)。 - 電力制御にSerial VID対応で3.4MHzのVIDコントロールチップを搭載
従来のAM3マザーでは400kHzであった。新チップ搭載によりCPUと電力コントローラの接続を高速化し、電力管理機能の向上と省電力化を実現する。 - Efficient Loadlineのサポート
電力供給効率を11.8%向上 - CPU電力ノイズの削減
AM3マザーボード比で22%の削減 - より大容量の電流供給への対応
AM3マザーボードでは110Aまでの電流を供給することができたが、AM3+マザーボードでは32%引き上げられて145Aまで対応する。 - リテンション形状の改良
CPUクーラーのリテンションを改良し、CPU冷却効率を向上。一方で従来のAM3 / AM2用CPUクーラーとの互換性も有している。
ここで見られる改良は電力周りのものがほとんどです。
AMDがSocketAM3からAM3+へ変更した背景の1つも電力周りの仕様を“Bulldozer”に最適化するためなのでしょう。
・・・もし“Zambezi”の後の世代で互換性を保たないという方向になるならば、大電流供給に向くLGAが使われることになるのでしょうか?
