北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森四葉. Since July 10, 2006.)
AMD Bulldozer B3 stepping in development (NordicHardware)
AMD Bulldozer B3 Stepping Due(bit-tech)

AMD FX seriesが先週にローンチされたが、残念ながら期待に添う物ではなかった。性能も期待されていたほどでもなく、消費電力についても同様であった。
AMDの資料を見るとこの第1世代“Bulldozer”には新しいB3 steppingなる物が存在し、ひょっとするとこのB3 steppingが“Bulldozer”の抱える問題の一部を解決してくれる物になるかもしれない。

 
SteppingというのはProcessorあるいはその回路に加えられる比較的小規模な改良である。つまり、最初に得たシリコンにたいし、顕在化していないエラーや小規模な改良を加える物である。基本的には同じ回路であるが、Steppingが進むと少しではあるが改良が行われる。FX seriesのようなProcessorあるいはGPUのような大規模な回路では新Steppingを開発するのに3~4ヶ月ほどかかる。

第1世代“Bulldozer”の現在のSteppingはB2である。そのB2 steppingの前にはA0, A1, B0, B1 steppingがあり、現在に至るまで5個のsteppingがあったことになる。“Bulldozer”―Family 15hの資料を見ると、B2 steppingの次の6番目のsteppingとしてB3 steppingが記載されており、いくつかの改良が行われるだろう。

もちろんB2 steppingからB3 steppingへの移行で奇跡が起こることはない。しかし、より高い周波数で動作できるようになったり、あるいは消費電力が低減されたりということはあり、より良い物にはなるだろう。少なくともB3 steppingの存在は現在の“Bulldozer”をより良い物にする助けとなるはずである。
ただ、この新steppingがいつ登場するかはわからない。


この場合のstepping変更はコア自体の変更ではないため、コアそのものの性能が劇的に変わることはまずありません。ただ、NordicHardwareの記事の最後でも指摘されているように、周波数を上げやすくなるあるいは省電力化が行われるというシナリオは十分期待できます。過去にstepping changeにより高周波数化・低消費電力化を大幅に実現した例としては“Windsor”(90nm K8)でのF2→F3 steppingや“Deneb”(45nm K10)でのC2→C3 steppingなどが挙げられるでしょうか。

B3 steppingにより現行の消費電力・熱設計枠で高周波数化したFX-8190(4.20GHz / 8-core,4-module / TDP125W)やFX-8140(3.40GHz / 8-core,4-module / TDP95W)、FX-6140(3.90GHz / 6-core,3-module / TDP95W)、FX-4140(4.20GHz / 4-core,2-module / TDP95W)といったような物が出てくればFX seriesの魅力を増すことは出来るでしょう。

・・・ちなみに上の番号とスペックは私が勝手にでっち上げたものですが、周波数に関してはFX seriesは同じSKUで下2桁が20増えると300MHz上昇するという規則があるようで、それに倣ったものとしています。

(過去の関連エントリー)
“Bulldozer”のB3 steppingが準備されている模様(2011年10月18日)