Chief Exec of AMD: We Will Come In and Steal Ultrabook's Bacon.(X-bit labs)
AMD will not chase Intel making "needlessly powerful" CPUs(PC Perspective)
AMDのCEOは先日リリースされた“Trinity”こと第2世代A series APUがより低コストであり、この“Trinity”で高価なUltrabookを推進しているIntelからノートPCのシェアを奪えるだろうと考えている。また、AMDはクライアント向けにはハイエンドの高性能チップは必要ないと考えており、その要因としてクラウドコンピューティングの広がりを挙げた。
AMD will not chase Intel making "needlessly powerful" CPUs(PC Perspective)
AMDのCEOは先日リリースされた“Trinity”こと第2世代A series APUがより低コストであり、この“Trinity”で高価なUltrabookを推進しているIntelからノートPCのシェアを奪えるだろうと考えている。また、AMDはクライアント向けにはハイエンドの高性能チップは必要ないと考えており、その要因としてクラウドコンピューティングの広がりを挙げた。
「この薄く・軽量にという流れの仲で、AMDはベーコンを得ることができるだろう(Steal the Baconというベーコンを競争してとるような遊びがあるようで、それに引っかけた表現と思われる)。一方でクライアント向けにおいては性能だけが求められる時代は終わった。なぜなら、今あるほとんどのノートPCで現状十分な演算性能を満たしているからだ」
AMDのCEOであるRory Read氏は語った。
Rory Read氏はAMDの“Trinity”がIntelの“IvyBridge”と比較し、一般演算性能で劣っていることについても言及したが、同時に“Trinity”は“IvyBridge”よりも優れたグラフィック演算性能を有していると述べた。
しかしこの考えはクラウドにおいて高性能が必要であり、そのためには高性能なサーバー向けprocessorが必要である。高性能チップを作るための技術としてはデータセンター向けのCPUと一般向けのmicroprocessorの技術を両方用いる。つまり、高性能サーバー向けCPUを供給する一方で、低性能なクライアント向けCPUを供給するなどと言ったことは不可能であり、サーバー向けCPUとクライアント向けCPUの性能はリンクしてしまう。つまりクライアント向けで高性能なCPUが作ることが出来れば、高性能夫なサーバー向けCPUも供給できるし、逆にクライアント向けCPUの性能が芳しくなければ、サーバー向けCPUの性能もそれに応じたものとなってしまう。現在、AMDが高性能CPUとして位置づけるFX seriesの性能はIntelのメインストリーム向けCPUであるCore i 3000系(“IvyBridge”)に劣っている。
Rory Read氏はクライアント向けCPUの性能を向上させる代わりに、多くの機能をmicroprocessor上に統合する必要があるとしており、ARMをベースとしたSoCが行ってきたようなものを考えているようである。
Mobileにおいて薄型・軽量に注力するという部分は少し前から強調されてきており、“Trinity”でTDP17W版と25W版がラインナップされたのもこれを反映しているでしょう。
同時にコンシューマ向けの高性能CPUに対しては、特に必要というわけではないと述べており、これを見る限り少なくともIntelの最上位に張り合えるようなものがすぐに出てくる気配はなさそうです。しかし、x86 CPUの今までの流れを見ると、X-bit labsの4段落目で述べているコンシューマ向けCPUとサーバー向けCPUの性能はリンクするというのはその通りで、ならばサーバー向けはどうするつもりなのかと疑問が出てきます。“Bulldozer”はコアあたりの性能よりもスループットを重視したとAMDは述べていますが、この路線がどれほど支持されているのか興味があるところです。
しかし、今回の話はかつて初代Athlon64 X2が最強のx86 CPUとして名をはせた時代を知る者にとっては何とも寂しい話です。
