北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
Cloud Computing? 10-60TB Hard Drives Coming to Tablets, Notebooks, Desktops by 2016(VR-Zone)

数日前、IHS isuppliがストレージ市場・技術に関し“HDD Industry Enjoys Best Performance despite Volume Fluctuation”と題した報告書をリリースした。

この報告書はSeagateとWestern Digitalの現状を説明したものであり、HDDの記録密度の倍加と駆動速度の向上について述べている。まず記録密度の倍加においては熱アシスト磁気記録(Heat-Assited Magnetic Recording, HAMR)が製品化されるという。
 
HAMRに関する研究論文は2002~2003年より書かれており、Seagateは2006年にHAMRに関する特許を有している。現行の垂直磁気記録方式での磁気記録ヘッダの場合、1~5TBまでが可能であるというのが科学者の見方であるが、既に現時点でこの容量に到達しつつある。そして現在の1~4TBという容量を今後10倍にしようとするとHAMRが必須となる。

報告書によると2016年までHDDの容量は毎年倍加するこという。現在の記録密度は744Gbps/inchであるが、HAMRではまず1800Gbps/inchを目指すという。その中間として900Gbps/inchが2013年に登場するが、これが現行の垂直磁気記録方式で実現される最高容量となり、以後はHAMRに移行する。

2016年にはノートPCやタブレット向けのHDDは10~20TBなり、より大容量の3.5インチHDDは60TBに達するという。現行の15倍にもなるわけだが、本当にこれが可能なのかという疑問は残る。

また、速度はそれほど向上しないといわれている。そのため、大容量のキャッシュを搭載して読み込みを早めるなどといったことが行われるだろう。

現行の方式でもう1段階記録密度を上げた後はHAMRに移行するというのがこの報告書の見方です。HAMR移行後はまた大容量化が進み、4年後には3.5インチで60TB、2.5インチで10~20TBが登場するとこの報告書では述べています。しかし、一方で速度はそれほど向上するわけではないようで、OSブートやアプリケーション実行はSSDで大容量データ保存はHDDでという棲み分けがいっそう進みそうな雰囲気です。

(2012年5月24日23時55分:一部訂正)