北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
Snapdragon 610 & 615: Qualcomm Continues Down its 64-bit Warpath with 4/8-core Cortex A53 Designs(AnandTech)
Qualcomm’s 4- and 8-core Snapdragon 610 and 615 trade CPU power for 64-bit(arstechnica)
Qualcomm,64bit CPUコアを最大8基集積した「Snapdragon 615」などを発表。搭載製品は2014年第4四半期登場の予定(4Gamer.net)
Qualcomm Technologies Announces World’s First Commercial 64-bit Octa-Core Chipset with Integrated 5 Mode Global LTE(Qualcomm)

Qualcommは2月24日、Snapdragon 610とSnapdragon 615を発表した。これらはSnapdragon 600の後継となり、ハイエンドMobile computing device向けとなる。Snapdragon 610, 615ともにQualcommの第3世代LTEモデムを搭載し、LTE-BroadcastやLTE Dual SIM Dual Active (DSDA) といったCategory 4 data rateをサポートする。
 
Snapdragon 615は64-bitに対応し、かつLTE対応モデムを内蔵するチップとしては初めての8-core製品となる。一方、Snapdragon 610もLTE対応モデムを内蔵し、64-bitにも対応するが、こちらは4-coreとなる。今回発表されたSnapdragon 615, 610および前回発表されたSnapdragon 410はいずれもARMの最新命令セットに対応するARM v8アーキテクチャを採用する。

Snapdragon 610, 615はGPUとしてAdreno 405を内蔵する。Adreno 400 seriesはプレミア向けのSnapdragon 800で初めて採用されたが、Snapdragon 610, 615は6xx seriesとしては初めてハイエンド向けGPUを内蔵することになる。Adreno 405は優れた性能を有するだけでなく、DirectX 11.2やOpenGL ES 3.0などの最新のMobile graphics APIに対応しており、ハードウェアでのGeometry shadingやTesseleationに対応する。まがGPGPUや画像処理向けとしてOpen CL 1.2に対応する。ディスプレイエンジンはQuad High Deginition (2560×1600) まで対応し、マルチメディアコンテンツのWireless streamingに対応するMirecastが搭載される。ワイヤレスコンテンツは内蔵されたH.265ハードウェアデコーダーとQualcomm VIVE 802ac WiFi/Bluetooth 4.1により、高効率で送信できる。

QualcommよりSnapdragon 600 seriesの新製品となるSnapdragon 610, 615が発表されました。先に発表されたSnapdragon 410に続きARM v8アーキテクチャを採用し64-bitに対応する製品となり、Snapdragon 610が4-core、Snapdragon 615が8-coreとなります。

QualcommのWebサイトには具体的にどのようなコアが用いられているかまでは記載されていませんが、AnandTechにもう少し詳しい記述が見られます。

64-bitを求める市場の要求に素早く応えるため、QualcommはARMのIPをSnapdragon 615, 610に採用した。これらのSoCはMWCで発表され、顧客への出荷は2014年第3四半期、搭載デバイスが登場するのは第4四半期となる。

Snapdragon 610は4-core、Snapdragon 615は8-coreでどちらもARMのCortex-A53を搭載し、これにQualcommのAdreno 405 GPUとCategory 4 LTEに対応する9x25 modemを搭載する。製造プロセスは先に発表されたSnapdragon 410と同じ28nm LPプロセスとなる。今回のSnapdragon 610, 615はSnapdragon 410プラットフォームの高性能版として扱うことができるようになっている。

Snapdragon 410同様、Snapdragon 610, 615のCPUコアは64-bitに対応するARM Cortex-A53である。Snapdragon 610と615の違いはCPUコア数で、610は4-core、615は8-coreである。
このうちSnapdragon 615は4-coreのクラスタが2個から構成されており、それぞれのクラスタは異なる動作状況に最適化している。1つのクラスタは低消費電力での動作に最適化しているが、もう1つのクラスタはより高性能に最適化されている。おそらく高性能向けのCPUコアのクラスタはもう1つのクラスタより高い周波数で動作できるものと思われる。しかしながらQualcomはこれら8つのコアはワークロードの要求があれば同時に動作できると述べている。つまりSnpdragon 615はNVIDIAの4+1とは異なるものであり、より多くのコア数を求める要求に応えるものである。


Snapdragon 600ではQualcommが開発したARMコアであるKrait 300が用いられていましたが、今回のSnapdragon 610, 615ではARMのCortex-A53が用いられています。これまでも下位モデルにはARMのCPU IPが用いられていたことはありましたが、比較的上位のモデルとなるであろうSnapdrgon 610, 615にCortex-A53が用いられるのはやや意外です。このあたりは「64-bitを求める市場の要求に素早く応えるため」という事情があるのでしょうか。Snapdragon 610, 615よりもさらに上に位置することになるであろうSnapdragon 810(仮)がどうなるかも注目されます。


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コメント
この記事へのコメント
143030 
>第3世代LTEmで無を搭載し

意味は通じます。
2014/02/25(Tue) 16:07 | URL | LGA774 #-[ 編集]
143031 
28nmならA53がちょうどいいと思う
2014/02/25(Tue) 16:37 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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