北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森四葉. Since July 10, 2006.)
AMD Ryzen Threadripper: The Fascinating Story Behind The Processor That Beat Intel(Forves)
AMD’s Threadripper Was Designed By Engineers In Their Spare Time As A Side Project(WCCF Tech)
Ryzen Threadripperは"ヤミ研"から生まれた予定外の成果だった(Impress PC Watch)

PC愛好家たちはこの10年間Intelに対する強力な対抗馬を望んできた。そして2017年、AMDは3月にRyzenを投入しメインストリーム市場で成功を収め、さらに8月にはRyzen Threadripperでハイエンドデスクトップ市場でも成功を収めた。
ところが、Ryzen Threadripperは元々のAMDの計画にはなかった製品であった。2015年の時点で計画されていたのはRyzenとサーバー向けのEPYCだけだった。
 
Ryzen Threadripperにはこんな誕生秘話がある。2014年の“Zen”アーキテクチャの発表時点ではそもそもRyzen Threadripperは長期計画になく、無論大規模な研究開発予算もなかった。Ryzen Threadripperはより個人的な発案であり、“スカンクワークス”(会社の計画とは全く別に、研究者の意欲で動いていたもの)的なプロジェクトであった。高性能PCのためのProcessorを描くAMDの研究者たちが小規模なグループを作って作られた物だった。

開発は本来の業務の傍ら空いた時間を使って行われ、それは情熱的なプロジェクトであったという。そして1年後、管理職から承認が得られ日の目を見ることになったのである。これは極めて異例のことである。結果としてその更に数年後の2017年、Ryzen Threadripperは世界で最も強力なデスクトップ向けProcessorとして誕生することになった。

2017年前半頃の噂話を思い出してみると、SocketAM4向けのRyzenは前々からいろいろな話が飛び交っていたものの、Ryzen Threadripperに関しては突如として出てきた印象が確かにあります。また2ダイではなく4ダイでうち2つをダミーダイとしている付近はやや荒削りな印象を受けます。しかし、結果として、Ryzen ThreadripperはCore X seriesに対する強力な対抗製品となったので、Ryzen Threadripperの開発チームは大手柄だったということでしょう。そして初代の成功でRyzen Threadripperの2代目・3代目ではより洗練されたものに進化する可能性も望めます(例えば今は単なるダミーダイを載せている部分に4次キャッシュとして使えるeDRAM的な物を載せるとか?)。


コメント
この記事へのコメント
157705 
LMからスカンクワークス引き抜いたかと一瞬目を疑った。そんなわけないよな。

8コアx2ならQuadFXのようなウルトラハイエンドとして成立すると言ってた頃もあったが、中の人も同じだったんだな。
GJとしか言い様がない。
2017/09/11(Mon) 20:23 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157706 
こう言う熱い展開大好き…
2017/09/11(Mon) 21:09 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157708 
タイトルで日立のSH-2を連想した。
2017/09/11(Mon) 22:19 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157710 
この辺もZenアーキとinfinityfabricのおかげなのかな
選別Ryzenをニコイチしたお手軽ハイエンド
もちろん技術者の情熱もすごいけどさ
2017/09/12(Tue) 01:41 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157715 
なんかむしろAMDの戦略に不安を抱く話だな
2017/09/12(Tue) 10:16 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157720 
良い製品を作る原動力はやはり技術者の情熱に尽きる。
2017/09/12(Tue) 21:32 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157724 
> 157720
> 良い製品を作る原動力はやはり技術者の情熱に尽きる。

そして、それをアッサリ殺してしまうのが国内のアレな輸入代理店によるボッタクリなんだよなぁ

まさか日本法人を騙った上に、AMD本社に無断で広報リリース出したりクオカードで手打ちを図ろうなんてしてるとは夢にも思わなかったわ…
2017/09/13(Wed) 00:51 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157731 
TRがマーケット的にEPYCと別物 というのは分かるんだが正直言うと物理的に何が違うかよく分からん
EPYCをハイエンドデスクトップ用に降ろして来た訳ではないというなら何故ダミーのダイがあるのだろう
その上で選別上位品とかいう意味も分からない
選別した2ダイを乗せているならダミーのところにあるのはとんでもない不良品なんだろうか
ケチを付けたい訳ではないがEPYCの派生品としか思ってなかったのでこの話には違和感しか感じない
売り方はうまいと思うしタイミングも最高ではあったが
2017/09/13(Wed) 21:47 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157735 
エピックの最小構成から二チップを無効にした方が正解に近い気はする。R7までのzenが持っていた不具合の多くはTRにはなかったから。TRが8チップ構成になっているのもあるものを使ってこっそりなるべく作業を少なくなるように作った結果と考えれば納得できるし。それにAMDは長年HEDTから離れていたからアーキテクチャの切り替えと同時にそこに復帰するというのはそれなりにリスクが大きいし。
もちろん度胸がないやつに会社経営は出来ないのだが…
2017/09/14(Thu) 07:48 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157737 
※157715
そう?社員のやる気によって当初は予定されてなかった素晴らしい商品が追加されたっていうのは、むしろ企業としては理想的な姿勢だと思うけどね
経験上こういうふうに社員のモチベーションが高い企業はすごく伸びるよ
Googleなんかも能動的に動くクリエイティブな社員で溢れてるし
逆にトップダウンとノルマしか機能してない企業はどんな大企業でもせいぜい現状維持で衰退していくところが多い
2017/09/14(Thu) 13:06 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157738 
XBOXのバーチャロンオラタンの秘話を思い出した。
こういうのが許される風土は大事だな
2017/09/14(Thu) 13:43 | URL | LGA774 #-[ 編集]
157742 
イイハナシダナー
2017/09/15(Fri) 12:49 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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