北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
Intel's Architecture Day 2018: The Future of Core, Intel GPUs, 10nm, and Hybrid x86(AnandTech)
Intel talks about its architectural vision for the future(The Tech Report)
Intel、次世代CPUアーキテクチャ「Sunny Cove」の概要を明らかに(Impress PC Watch)

Intelは12月12日、Architecture Day 2018を開催した。同イベントでIntelは次世代Core CPUアーキテクチャのコードネームが“SunnyCove”であることを明らかにした。
 
Core processorに使用される“Performance Core architecture”は3年間に3つのコードネームが並ぶ。その最初のものが“SunnyCove”で、10nmプロセスで製造され、2019年の市場投入を目指す。
“SunnyCove”の後は2020年の“WillowCove”、2021年の“GoldenCove”と続く
Sunny→Luna→Starではないようだ

高性能CPUコアであるCore processorに加え、省電力CPUコアであるAtom processorのロードマップも明かされている。Atom系はCore系よりもややスパンが長く2019年に“Toremont”が登場した後1年おきに新コアが投入され、2021年に“Gracemont”、2023年頃にまだ名前の決まっていない次世代“~mont”が予定されている。

201920212023
CoreSunny
Cove
Willow
Cove
Golden
Cove
AtomToremontGracemontNext "Mont"




◇SunnyCoveのアーキテクチャの改良点

CPU core Roadmapのスライドを見ると、3つの“~Cove”には以下のように注釈がつけられている。

SunnyCoveSingle-thread Performance
New ISA
Scalability Improvement
WillowCoveCache redisgn
New transitor optimization
Security Features
GoldenCoveSingle-thread Performance
AI performance
Network/5G
Security Features


“SunnyCove”は先にも述べられているとおり製造プロセスは10nm。Single-thread性能の向上と新たな命令セットの追加が主眼となる。

“WillowCove”は2020年予定であり、これも10nmプロセスと見込まれる。キャッシュの再設計に主眼が置かれ、L1, L2 cacheの調整が行われるのではないかとみられている。またトランジスタの最適化は製造プロセスレベルでの改良も含むだろう。そしてセキュリティ機能の改良がこの世代で示されている。

“GoldenCove”は2021年である。この世代になると7nmプロセスの可能性も出てくるが、まだ読みづらい。

“~Cove”最初の世代である“SunnyCove”はそのアーキテクチャの改良点もいくつか示されている。

○Frontend
  ・L1 date cacheの50%増量(32KB→48KB)
  ・L2 cacheの増量。ただし製品によって容量は異なる。
  ・μop cacheの増量
  ・2nd Level TLBの拡張
  ・allocation拡張(4 wide→5 wide)
  ・Execution Portsの増加(8→10)
  ・L1 Store Bandwidthを2倍に(AGUは3→4、Store Dataは1→2)
  ・Execution Portそのもの機能追加・拡張

“SunnyCove”と“Sklylake”のフロントエンドと対比したスライドも掲載されているが、“SunnyCove”では数的にも質的にも強化されている様子がわかる



◇Gen 11 Graphics

“SunnyCove”と組み合わされるGraphics coreがGen 11 graphicsである。Gen 11 graphicsはGT2でTFlopsレベルの性能を実現するという。
“Kaby Lake→Coffee Lake”のiGPUはGen 9.5 graphicsとされる。そしてGen 9.5はGT2で24基のExecution unitを搭載する。Gen 11 graphicsはGT2で64基のExecution unitを有する。64基のExecution unitは4つのスライスで構成され、1つのスライスは8基のExecution unitからなる2つのサブスライスで構成される。

今回、IntelはGen 11 graphicsのExecution unit(EU)の中身についてはそこまで詳細には話さなかったようだが、Gen 9.5よりも(EUあたりの?)FP16性能が2倍ほど高速化されると伝えられており、またGPUの持つL3 cacheも3MBに増量される(Gen 9.5は768KB)。

ところでGen 10 graphicsはどこへ行ったのか? と思われる方もいるかもしれないキミのような勘のいいガキは嫌いだよ

Gen 10は“Cannon Lake”で使われるはずだったiGPUである。“Cannon Lake”はCore i3 8121Uとしてかろうじて世に出たものの、Core i3 8121UのiGPUは無効化された状態で、Gen 10 graphicsが日の目を見ることはもはやないだろう。Intelが示したGPU IP RoadmapのスライドにもGen 10 graphicsを示す“G10”の文字は記されていない(G9の次に“Gen 11”が来ている)。



◇“SunnyCove”と“Ice Lake”

“Ice Lake”はどこへ行ったのか?

今回“SunnyCove”のデモを行ったマザーボードをよく見ると“ICL-U”の文字があったようだ。“ICL-U”は“Ice Lake-U”の略である。

メディアの予測では“SunnyCove”はCore processorに使用されるCPUコア部分のコードネームで、“SunnyCove”をCPUコアとして用いたSoCなりProcessorなりのコードネームが“Ice Lake”になるのではないかと述べている。

CPUコアそのものと製品となったSoCないしはProcessorでコードネームが異なるのはAtom系列の製品では以前よりあったことで、例えば22nmのAtomを例にとあると22nmのAtom CPUコアのコードネームは“Silvermont”であった。しかしそれを使用したSoCのコードネームは“BayTrail”と呼ばれた(他にも別の名前で“Silvermont”をCPUコアにした製品があったが割愛)。



◇3次元パッケージング技術―“Foveros”

先にAMDがCPU chipletとI/Oダイを分けた“Rome”を発表したため、そちらの方が印象が強い方もいるかもしれないが、IntelもCPUのI/OやGraphics、その他コンポーネントを分離するプランを以前より模索していた。

今回それをより推し進めるための技術として明らかにされたのが“Foveros”である。

“Foveros”は大型のシリコンダイの上にCompute Chipやメモリやモデムが積層されており、一見するとシリコンインターポーザを使用したものに見える。しかしシリコンインターポーザは配線のためのダイでそれ自体には機能を持たないに対し、“Foveros”ではCompute Chipやメモリが載せられる“Bottom Chip”にも機能を有しており、PCHやI/Oといった機能を持たせることを考えているようである。2階建てのシリコンで1階は階段に当たる2階への出入り口と横方向の通路に加え、PCHやI/Oを備える。そして、2階にはCPUコアやGPUコア、メモリが載る、というイメージがわかりやすいだろうか。シリコンインターポーザであれば1階は通路(配線)と階段(TSV)のみとなるだろう。

“Rome”がCPU chipletを7nm、I/Oダイを14nmで製造するように、“Foveros”を用いるProcessorにおいても異なる製造プロセスの使用が考えられている。具体的に現在“Manufactuing”となっているものが、Computeに最適化したプロセスが1274(10nm)、I/Oに最適化したものが1273(14nm)、そして“Foveros”の“Bottom chip”はP1222と呼ばれるプロセスが用いられるようだ。



コメント
この記事へのコメント
162213 
予想だけどソケットはさすがにLGA1151じゃないんだろうな。その代わりというか、SunnyCove~WillowCove~GoldenCoveとソケットの互換性が3世代続きそうな感じ。
2018/12/13(Thu) 02:17 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162214 
SunnyCoveとIceLakeがそれぞれ対応する名称という事なら、次のWillowCoveと対応するのは名前以外全く話を聞かないTigerLakeで、更に次のGoldenCoveに対応するのは、名称がLake系でなくなるSapphireRapidsって事になるんだろうか?
2018/12/13(Thu) 03:45 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162221 
atomが復活するのは嬉しいです。
Intelが見放したみたいな噂が立っていたので…
2018/12/13(Thu) 06:21 | URL | LGA774 #f1hwAMH2[ 編集]
162222 
長らく続いたSkylakeベースの多コアではZen2に勝てないと思ったのかインテルがようやく本気を出してきた印象
来年は色々と面白くなってきた
2018/12/13(Thu) 07:39 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162224 
次期CPUアーキテクチャ、3Dパッケージング技術の市場投入、iGPUの大幅拡張
盛り沢山ですね、来年も面白くなりそうで何よりです
2018/12/13(Thu) 09:17 | URL | LGA774 #EBUSheBA[ 編集]
162226 
名前から世代がすぐに分からないコードネームを2段重ねでつけるのはやめて欲しい。
2018/12/13(Thu) 10:07 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162229 
"Foveros"は技術的に面白そうですね
AMDがやる2Dでの別ダイのパッケージ封入と
ARM系列がやっているマルチコアに近いことを
3D接続技術で実現していく形になるのかな?

ただOC等には弱そうな気がします…
2018/12/13(Thu) 10:45 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162230 
期待できる発表内容。
あとは、いつ、どんなラインナップでどれくらいの価格と実効性能なのか?かな。
あと、安定供給されるかも重要。
2018/12/13(Thu) 10:55 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162232 
> ・wide allocation拡張(4→5)
それは
allocation拡張(4-wide→5-wide)
って読むものじゃないすかね。
2018/12/13(Thu) 12:39 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162235 
もうIntelの命名規則よくわからんわ
2018/12/13(Thu) 16:04 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162237 
Sapphire Rapidsさんはどこ……ここ?
2018/12/13(Thu) 19:04 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162238 
win7のサポート切れ需要にはなんとしても間に合わすという凄みがある
2018/12/13(Thu) 19:28 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162244 
AMDとappleにケツ叩かれてやっと本気になったか
しかしまだIPC上げてくるとは正直すごいな
いよいよAMDが全方位でインテル超えるかと思っていたがゲーム最強は奪えないかもしれん
2018/12/13(Thu) 22:13 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162246 
>162244
あと省電力性の面からノートも厳しそう
>162237
あれは2020年以降じゃないの?
2018/12/13(Thu) 22:57 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162251 
なんのことかと思ったら三月精かw
2018/12/14(Fri) 00:16 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162254 
Willow Coveで買い替えのタイミングかなと思いました。
2018/12/14(Fri) 05:16 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162256 
CPUなどの3DスタックはAMDも何年か前に構想を発表してたけど、やっぱりやってくるよね。
で、HBMのようにTSV貫通するのかと思ってたら予想通りだった。けど1本か
2018/12/14(Fri) 06:28 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162388 
Iceから電源レギュレーター内蔵するはずだったから、Sunnyはそうなるでしょう。
当然今のマザボは使えない。
2018/12/29(Sat) 16:34 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163212 
Coveとか日本人からするとヤナ名前だな
10nm量産で、追い込まれてる鯨(Intel)ってことか?
2019/03/01(Fri) 19:47 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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