北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森四葉. Since July 10, 2006.)
AMDの「Radeon VII」は実売92,000円台から、各社リファレンスデザイン(AKIBA PC Hotline!)
Radeon VII搭載ビデオカード8製品が販売解禁、即完売(ASCII.jp)

2月8日19時をもってRadeon VIIの販売が解禁された。実売価格は92700~99200円前後。今回秋葉原で発売が確認されたのはASRock, ASUS, Gigabyte, HIS, MSI, PowerColor, Sapphire, 玄人志向のモデル。既報通りいずれもリファレンス仕様に準拠したデザインである。
 
スペックは以下の通りである。

Radeon
VIIRX Vega 64RX Vega 56
GPUコア
製造プロセス
Vega 20 / 7nmVega 10 / 14nm
Compute unit606456
StreamProcessor384040963584
TMU240256224
ROP646464
コア
周波数
Base1400MHz1247MHz1156MHz
Boost1750MHz
Max 1800MHz
1546MHz1471MHz
搭載メモリHBM 2 16GBHBM 2 8GB
メモリ速度2.00Gbps1.89Gbps1.60Gbps
メモリインターフェース4096-bit2048-bit
消費電力300W
8-pin×2
295W
8-pin×2
210W
8-pin×2
価格$699$499$399


Boost時の周波数については4Gamer.netに注釈があり、1800MHzまで上昇するのはレンダリングないしはトランスコードなどの用途の際で、ゲームの場合は公式には1750MHzとなる模様(AnandTech等ではこちらの数字が記載されている。4Gamer.netの実測では1769MHzまでの上昇であったという)。

製造プロセスは既報の通り7nmで、ダイサイズは331mm2、トランジスタ数は132億である。Radeon RX Vega 64/Vega 56は14nmプロセスでダイサイズは495mm2、トランジスタ数は125億なので、トランジスタ数が7億ほど増えた一方で、ダイサイズは約2/3に減少したことになる。

先代同様VRAMにはHBM 2を用いているが、Radeon RX Vega 64/Vega 56が2スタックを配置していたのに対し、Radeon VIIでは4スタックを配置する。GPUの両サイドにそれぞれ2スタックのHBM 2が配置される形となり、かつてのRadeon R9 Furyのような対象の収まりの良い配置となっている。メモリ帯域は大幅に引き上げられ、Radeon RX Vega 64の484GB/sからRadeon VIIは1024GB/sの大台に乗ることになった。

待望のAMD製7nmハイエンドGPU「Radeon VII」をテスト(Impress PC Watch)
Radeon VII(4Gamer.net)
The AMD Radeon VII Review: An Unexpected Shot At The High-End(AnandTech)
AMD Radeon VII Review: Seventh Son or Seventh Sin?(bit-tech.net)
AMD's Radeon VII graphics card reviewed(The Tech Report)
AMD Radeon VII 16 GB review - Introduction(Guru3D)
Review: AMD Radeon VII(HEXUS)

販売解禁に先立ち、2月7日の23時にレビューが解禁された。

AnandTechの2ページ目が恒例のアーキテクチャの解説となっている。既報の通り、Radeon VIIで使用される“Vega 20”の基本構造は先代の“Vega 10”同様で、コアの仕様としては64 CU/4096spとなる(Radeon VIIは60 CU/ 3840sp)。ブロックダイアグラムを見ると16基のCompute Unitと4基のPixel Engine、そしてGraphics Pipline, Geometry Engine, DSBRで構成されるユニットが4ユニット並べられている。先代“Vega 10”と非常によく似た印象を受ける。
“Vega 20”はダイの縮小を実現しただけでなく、周波数あたりの処理能力も引き上げられたとされているが、その主たるものはメモリ帯域の増加にあるようだ。しかし加えてメモリとROPを接続するCore Fabricの改良も行われているとある。

演算機能についてはベースとなる“Vega 20”の仕様がProfessional寄りで、AMDのGPUとしては久々にFP64がFP32の1/2となったようだ。ただしRadeon VIIでは1/4に制限される(それでも前々の情報で言われていた1/16ではないようで、FP32=13.8TFlopsに対し、FP64=3.5TFlopsの性能が出せる。Radeon Instinct MI60/MI50は1/2でMI50の場合はFP32=13.4TFlops, FP64=6.7TFlops)。

Radeon Instinct MI50とよく似た印象のRadeon VIIだが、違いはFP64に加え、ECCのサポートの有無があり、MI50ではサポートするが、Radeon VIIは非対応である。またDeep Learning性能はMI50が53.6TFlopsという数字が出ているものの、Radeon VIIでは不明瞭である。またPCI-Express 4.0対応やGPU間を接続するInfinity FabricもRadeon VIIでは省かれる。

このように書いてると、簡易版Radeon Instinctのように錯覚してくるRadeon VIIだが、各メディアのレビューを見ると先代のRadeon RX Vega 64から確実な向上を見せている。Radeon VIIの対抗製品として想定されているのがGeForce RTX 2080であるが、いくつかのタイトルで上回るものがあるが、GeForce RTX 2080優勢のタイトルが多い模様である(流石にGeForce RTX 2070にひっくり返されるのは低解像度時のいくつかのタイトルのみとなる)。高解像度ではRadeonが有利になりやすいのは先代と同様の傾向だろうか。

AnandTech 18ページにはRadeon VIIとRadeon RX Vega 64を同じ1500MHzにそろえて比較したスコアが掲載されている。この場合、Compute Unitの少ないRadeon VIIの方が不利になりそうに見えるが、ゲームではRadeon VIIが上回っている。Computingの一部でRadeon RX Vega 64がひっくり返すがRadeon VII優位の場面も多く、周波数あたりの性能の上昇が同一周波数での比較により見て取れる。

消費電力もRadeon RX Vega 64よりも若干おとなしくなった模様であるが、GeForce RTX 2080と高めである。

・・・しかしTwitterでは結構な低電圧化が可能という報告も散見され、ちょいちょいと弄ってやると消費電力を結構削れるなどという話も出ているようである(らでおん なななのに期待??)。

(過去の関連エントリー)
【CES 2019】Radeon VIIが発表される―2月7日解禁で価格は$699(2019年1月10日)


コメント
この記事へのコメント
162973 
Radeon Ⅶでーす\ババーン/

って感じで出てきたのがこれかぁ……。
Navi君はPS5やXbox Twoと同じ頃に発売されるだろうし、とりあえずはGTX10シリーズでも問題ない感じ。
2019/02/09(Sat) 16:25 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162980 
Win7+HD 7950なわて、低身の見物。
Zen2でAMD CPUに復帰するかな・・・。
i7-920をオクで買ったのが10年前かぁ。
i7 4790Sにして3年半だな。
2019/02/09(Sat) 21:57 | URL | i7 市民 #-[ 編集]
162984 
対2080基準で価格対性能比は妥当なんだけど、広帯域のメモリバスで
下剋上起こすような逆転が無いのはちょっとガッカリ。
あと消費電力が8pin×2というのも気概が足りない。
2019/02/10(Sun) 01:13 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162987 
いったいどこに売ってるんだ…
ある程度そうじゃないかという話はあったが
2019/02/10(Sun) 11:14 | URL | LGA774 #-[ 編集]
162988 
TSMC16nmに比べて7nmのwaferコストはおよそ倍らしいけど、Vegaからトランジスタ密度は1.6倍にしかなってない。14nmからだから16nm換算だと多少上乗せがあるにしても、トランジスタあたりのコストはかなり上がってるはず。
数字の上では二世代開いているけれど、ワッパもたいして良くなっておらず、絶対性能で旧来世代を上回れるビッグダイを作れるほど出来が良くもない。
なので7nmで魅力的な製品を作るのは今の所むずかしそう。ワッパの向上でコストの増大を相殺できる可能性があるモバイルでも、AI用回路のようなあまり使わないものを入れて熱密度を下げつつ、流行りに乗ることでトータルの魅力アップを狙うといった搦め手でどうにか製品にしているという感じに見える。
2019/02/10(Sun) 11:53 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163010 
162988
まぁ、Vegaは最初からあかんって言われていたから7nmにしたところで…っていうのは言われていましたしね。
Naviが真打ちなのでしょう。
AMD自体あまり自信なさそうな生産量見ると、そう考えていると思いたいですが。
2019/02/12(Tue) 19:38 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163021 
Vegaはシェーダーをリッチにしすぎたからゲームのワッパはかなり悪くなってる
AMDはGPUを将来はCPUのFPUとして使えるように作っている
Vega20(RadeonVII)に至っては、単一シェーダーでFP64/FP32/FP16/Int8/Int4/Int2まで対応できるようになってる
ゲーム性能だけ考えてるNvidiaとは根本的に違う
2019/02/13(Wed) 01:23 | URL | LGA774 #-[ 編集]
コメントを投稿する(投稿されたコメントは承認後表示されます)
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
https://northwood.blog.fc2.com/tb.php/9676-4365ea4c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック