北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森四葉. Since July 10, 2006.)
Intel Details their Lakefield Processor Design and Foveros 3D Packaging Tech(OC3D)

Intelは2018年末のArchitecture Day 2018で3次元積層パッケージ技術である“Foveros”を発表した。そしてCES 2019でこの“Foveros”を使用した最初のProcessorが“Lakefield”であることが明かされた。そして今回、Intelは同社のYouTube channelで“Lakefield”の背景となる技術を説明する動画を公開した。
 
まず“Lakefield”はIntel初のHybrid Processorとなるものである。その構成は10nmの“Sunny Cove”が1-coreと、同じく10nmであるがより小さなCPUコアが4-coreとなる。この組み合わせは低消費電力帯においても十分なMulti-thread性能を維持するとともに、Single-thread性能が要求される場面では最新のCPU IPを提供し、より柔軟なLow-power processorを作り出すことにある。

“Lakefield”は12mm×12mmに納められるよう設計される。そしてそのパッケージであるがI/Oが3次元積層の最下層に位置し、CPUとGPUのIPが中層に、そして最上層にはDRAMが載せられる。この極めて小さなパッケージにより、IntelはPCのニーズをあらゆる場面で満たすことができ、Ultra-mobile PCの新たな世界を切り開く狙いがある。



“Lakefield”の情報はArchitecture Day 2018やCES 2019でも触れられていたが、今回の情報で改めて説明された形となるだろうか。
上述の通り“Lakefield”はFoverosが用いられる初のProcessor製品となる。その構造であるが最下層にBase Dieと呼ばれるCacheとI/Oからなるダイが置かれる。中層にはCPUとGPUで構成されるCompute Chipletが置かれ、最上層にDRAMの層がおそらくは複数層置かれる。雑な言い方をしてしまうと、1階がI/Oとcache、2階がCPUとGPU、3階がDRAMという構成となる。

2階に位置するCompute chipletであるが、CPU部分は1-core "Big CPU"と4-core "Small CPU"でSmall CPUには4-coreで共有のL2 cacheが1.5MB、Big CPUには占有の512KBのMidle Level Cache (MLC) が搭載される。そしてこれらのコアで共有される4MBのLast Level Caceh (LLC) がある。
GPUの情報は少ないが、“Ice Lake”と同世代で省電力向けとしたであろうGen 11 LP graphics 64 EUであることが動画から読み取れる。

またこれも新しい情報ではないが、“Lakefield”で積層されるダイは同じプロセスで製造されるものではない。中層のCPU + GPU=Compute Chipletは10nmプロセスであるが、最下層のI/O + Cache = Base DieはP1222と呼ばれるプロセスである。P1222は22nm FFL (22nm FinFET Low Power) と呼ばれ、大雑把に言うと22nmを低消費電力よりに改良したものである。

AMDの“Vega”のような2.5Dに対してFoverosは完全な3次元積層となるが、その利点の1つとしてインターコネクトに由来するシリコンの弱みがなくなることだ(通常のダイではここに欠損があると使い物にならない、という意味での弱みであると思われる)。またDRAMの層が“Lakefield”の最上層に置かれることにより、チップの密度も上げることができるとしている。

“Lakefield”は今年中にコンシューマ向け製品が登場する予定であるという。Intelは最新の10nmプロセスと、新しいCPUアーキテクチャである“Sunny Cove”、同じく新しいGen 11 graphics、そしてHybrid CPUとなる“Lakefield”でMobile PC市場に革新をもたらすつもりだ(おそらくこれらの対抗として想定されているのはARMであろう。Windows on ARMなどという代物まで出てきているあたり、かつてWintelと言われた時代のように安泰としてはしていられないはずだ Windows on ARMはコケてるくさいけど

○まとめ
  ・“Lakefield”はFoveros 3Dパッケージ技術を用いた初のProcessor製品
  ・下層にI/O+cacheのBase die、中層にCPU+GPUのCompute die、上層にDRAMが積層される
  ・各ダイの製造プロセスはBase dieが22nm FFL、Compute dieが10nm
  ・CPUの構成はSmall CPU 4-core + Big CPU 1-core。後者は“Sunny Cove”
  ・GPUはGen 11 LP graphics。Execution unitは64基?

・・・概ねCES 2019の情報の通り。

(初出:2019年2月27日1時50分)
(追記・修正:2019年2月28日0時12分)


コメント
この記事へのコメント
163181 
8cxタブレットは割と楽しみにしている
Atomで撤退したintelの巻き返しなるか
2019/02/27(Wed) 03:16 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163184 
AMDもリサ博士がフル3D積層をビジョンとして掲げてたがIntelが先んじた形だね
AMDはどうするのか
2019/02/27(Wed) 10:32 | URL | LGA774 #KfkS430g[ 編集]
163186 
>対そいて
対して?

>通常のダイではここに欠損があると使い物にならない
原文読んだ感じだと、配線にしか使われない(そしてロジック+DRAM分の面積を食う)インターボーザがシリコンの無駄使い(dead)だと言ってるように思う。

これ製造コストかかりそう&DRAMが排熱の通り道&占有面積減らす必要性が低い&小コア要らね~で、デスクトップには向かない気がする。
モバイルとデスクトップ違うもの作るようになるんですかね?
2019/02/27(Wed) 11:19 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163190 
ヘテロジニアスコアのCPUが市場に出回るのか
2019/02/27(Wed) 14:36 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163191 
>AMDの“Vega”のような2.5Dに対そいてFoverosは

対して でしょうか。
2019/02/27(Wed) 15:01 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163192 
WindowsRTってx86資産が完全に使えなかった&Windows8ベースだったからコケたと思う

それらを克服したであろうWindows on ARMは今ならワンチャンあるのではないかと思っている
2019/02/27(Wed) 17:13 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163193 
Intelはこれで頑張らないと、
SnapdragonとApple Aシリーズに市場ごと持っていかれる。

これが正念場だと思う。
2019/02/27(Wed) 18:32 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163196 
AMDだけはなく、ARMも向こうを貼り直す気なのか
流石に巨人だな
2019/02/27(Wed) 23:34 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163199 
デザインはいいけど、やっぱり廃熱経路が謎
DRAM自体もかなり発熱するよね…
負荷がかかった瞬間にDRAMが熱暴走して止まる気がしてならない
2019/02/28(Thu) 09:31 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163200 
モバイルでは革新的なプロセッサになるでしょうね
デスクトップ用途にはあまり向かないのかな?熱的に
2019/02/28(Thu) 10:52 | URL | LGA774 #EBUSheBA[ 編集]
163201 
ただ3Dパッケージ自体は実装の次元にとどまる話だからなぁ
Snapdragonなんかでもコストと性能が折り合えば追従されてしまう
2019/02/28(Thu) 13:37 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163203 
無理やり現行製品で例えればAtom x5-Z8350(small)に低電力版Core系(big)を1コア付けた構成だけど、Atomの場合はワットパフォーマンスがARM系よりかだいぶ悪いせいでシェアを取れないでいる。

どっちかというとSunny CoveよりかSmall CPUの出来栄えのほうがはるかに重要な気がしてきたな。
2019/02/28(Thu) 15:53 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163205 
IntelがAtomの失敗から何か学びとっていることを希望する。
2019/02/28(Thu) 19:38 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163206 
嬉しいのは10nmでもスモールCPUをしっかり作るということ。
インテルならATOM系の後継だろうから、ビッグコア抜きでもノートPC向けに販売できるのではないかと思う。
現行GeminiLakeでも、シングルスレッド性能はかなり上がってきているので、期待は大きい。
2019/02/28(Thu) 21:01 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163207 
個人的にはSurface無印の後継を待ちわびていたのだが、正直SurfaceGoは微妙。そろそろIntelの巻き返しを希望したい。
2019/02/28(Thu) 23:25 | URL | LGA774 #3Yh.aETk[ 編集]
163210 
10nmプロセスってことはLakefieldはプレミアム(?)Winタブ用でTDP 2W枠だろう。
現行GeminiLakeは14nmでTDP 6Wなのでsmall CPUが同等性能だとしても6W→2Wに押し込めるかどうかが見どころだね。
2019/03/01(Fri) 01:55 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163215 
排熱考えるとTDPは10W以下だろうし、Bigコアは1コアだけだからデスクトップ向けとかのある程度以上の性能を要求される用途には使えないね

それに、当面は製造コストが高そうだから、低コストを売りにするARMとの競争は厳しいだろうな
2019/03/02(Sat) 00:41 | URL | LGA774 #-[ 編集]
163218 
> 163186
> 163199

DRAMをPoPするのはスマホ/タブレットのSoCでは一般的。

新しいのは、ロジックのところがI/OとCPU/GPUとで1階2階に分かれているところ。

(Cacheを1階へ持っていったのが賢い判断だったのかは興味あり。)

熱バジェットの問題はその通り。

SmallCPUは、ARMのbig.LITTLEのまるパクリで、同じ使われ方を想定。

一度Atomで惨敗したセグメントを、「もう一度頑張ります」というIntelの意思表明。
2019/03/02(Sat) 11:43 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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