北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森四葉. Since July 10, 2006.)
◇X570チップセットが有する機能
AMD X570 Puts Out Up To Twelve SATA 6G Ports and Sixteen PCIe Gen 4 Lanes(techPowerUp!)

AMD X570チップセットは同社が自社で設計したSocketAM4向けのチップセットである。SocketAM4 CPUは元々必要なI/O―SATAやUSB等を備えるSoCであるため、SocketAM4プラットフォームにおけるチップセットの役割はI/Oを増やすことにある。
これまでのX470―“Promontory Low Power”のTDPは最大で5Wで3Wまで低減させることが可能であった。一方、X570チップセットは最大で15Wとも言われ、そのためComputex 2019で展示されたX570マザーボードの多くはチップセットの冷却にファンを用いていた。


ここからが本題であるが、AMDによるとX570は12基ものSATA 6.0Gbpsポートを有するという。この多数のSATAポートのおかげで、マザーボードメーカーは全てのM.2スロットにPCI-ExpressだけでなくSATAの配線を行うこともできるようになる。
 
2つめはPCI-Express 4.0である。CPUとの接続はPCI-Express 4.0 x4、そしてX570そのものは16本のPCI-Express 4.0レーンを有する。マザーボードメーカーはCPUからのPCI-Express 4.0 x4レーンに加え、さらにX570チップセットからのPCI-Express 4.0 x4レーン×2を使用して、M.2 NVMeスロットをさらに2基増やすことができる。残りのレーンは、PCI-Express x4スロットはU.2ポート、あるいは10GbEやWireless LAN、Thnderbolt 3.0コントローラの接続に用いることができる。

3つめはUSBである。X570は8ポートのUSB 3.1 Gen.2 (10Gbps) を有する。“Matisse”は4ポートのUSB 3.1 Gen.2 (10Gbps) を有しており、プラットフォーム合計で12ポートとなる。

SocketAM4 Total Platform I/Oと呼ばれるスライドが最もよくまとまっている。

"Matisse"X570 chipsetTotal
PCI-Express 4.024※up to 1636
SATA 6.0Gbps2up to 12up to 14
USB 3.1 10Gbpsup to 4up to 8up to 12
※4レーンはチップセットとの接続に使用

ただし、いくつかは排他利用となるものがあり、“AMD X570 Platform”というスライドで説明されている。
X570チップセットは上述の通りPCI-Express 4.0を16レーン有する。そのうち4レーン2本分はそれぞれがSATA 6.0Gbps×4ポートと排他利用となる。具体的にはPCI-Express 4.0 4レーンを以下のオプションから選択して使用することになる。

  ・1×PCI-Express 4.0 x4
  ・2×PCI-Express 4.0 x2
  ・4×PCI-Express 4.0 x1
  ・4×SATA 6.0Gbps

この選択利用となるPCI-Express 4.0 x4レーンが2セット分合計8レーン分あり、マザーボードメーカーが必要に応じて選択することになる。
選択利用になる分とは別にPCI-Express 4.0レーンが8本、SATA 6.0Gbpsが4本用意されており、これだけでもB450以上のI/Oを有することになる。

非常に豪華なI/Oを備える分、発熱もやや大きなものとなってしまったのだろうか。X570チップセットは“Matisse”のI/Oダイをベースに機能を調整したものという説明も一部のコラムで見られ、その通りならばこの豪華なI/Oにも納得がいきそうである。



◇“Matisse”―Ryzen 3000 series CPUのI/O controller dieのお話
AMD Ryzen 3000 "Matisse" I/O Controller Die 12nm, Not 14nm(techPowerUp!)

“Matisse”―Ryzen 3000 series CPUは7nmプロセスで製造される8-coreの“Zen 2” CPU chipletのダイとDual-channel DDR4対応メモリコントローラやPCI-Express 4.0レーンを備えるI/O controllerダイの2種類のダイで構成される。そしてこのI/O controllerダイは初めは14nmプロセスで製造されると説明されていたが、実際には12nmプロセス(GlobalFoundries 12LP)で製造されるようである。

Multi-chip-moduleのためのパッケージング技術に関するスライドや、配線図も掲載されており、なかなか興味深い記事である(スライドではCPU chipleのダイをCCD、I/OダイをcIODと呼称している)。ダイのソルダリング1つとっても、7nmのCCDはcopper pillarsと呼ばれる技術を用い、間隔を狭めている。
またRyzen 3000 series CPUにおいて基板・パッケージは1 CCD+cIOD(8-coreまで)と2 CCD + cIOD(12-core,16-core)で共通のものを用いていることも説明されている。ちなみに基板は12層で、その配線図も掲載されているが、なかなか素敵なことになっている。



コメント
この記事へのコメント
164434 
IOチップレットをそのままチップセットとして流用するなんて行為は想像だにしなかった
確かに合理的だ
2019/06/14(Fri) 00:26 | URL | LGA774 #-[ 編集]
164435 
やっぱりX570はスルーしてX470で組もう。
自分の用途にはオーバースペック過ぎる。価格も安くないだろう。
USB 3.1対応機器や3,000MB/s超のSSDは持ってないし予定もない。
2019/06/14(Fri) 01:52 | URL | LGA774 #-[ 編集]
164437 
X570の改良出るころにはPCIe5.0の幕開けと。
X570側が性能高くてもCPUとの接続帯域がネックになりそう。
2019/06/14(Fri) 05:12 | URL | LGA774 #-[ 編集]
164449 
SATA12あるって言っても8はPCIeと共用だからなあ。コネクタ12個ありますが8個はNVMe2/3使うと潰れますってのはいまいち作りづらそう。
結局SATA8にNVMeスロット2つで落ち着くんじゃないかなあ。
2019/06/15(Sat) 01:10 | URL | LGA774 #-[ 編集]
164476 
SATA3 12本ってCPU直結分の2本は含んでる?
CPU直結のPCIe4.0 4レーンとSATA3 2本って同時利用できるんだっけ?
混乱してきた
2019/06/15(Sat) 12:03 | URL | LGA774 #-[ 編集]
164480 
しゅごい…同じダイとは想像だにしなかった。
Asmediaではなく内製だといわれてたけど当たり前のはなしだったと。
2019/06/15(Sat) 12:51 | URL | LGA774 #-[ 編集]
164487 
AM3~FM2+の頃のSATAが豊富なAMDが返ってきたな。
ちょっとしたファイルサーバ組むのに良さそう。
今時そんなことする人どれだけ残ってるか解らないけど。
2019/06/15(Sat) 16:22 | URL | LGA774 #-[ 編集]
164491 
もしかしてZen2ってチップセットなしでもいいんでは…
2019/06/15(Sat) 19:53 | URL | LGA774 #-[ 編集]
164509 
SSDたくさん積む人には良いチップセットだね
2019/06/16(Sun) 14:21 | URL | LGA774 #-[ 編集]
164528 
>164491
Zen2どころかAM4プロセッサは全てPCHなしでもシステムが成立します。
それを利用した実製品としてはDeskMini A300がありますね。
呼称統一のためA300「チップセット」と称していますが、Raven RidgeのIOのみを使う構成でPCHは載っていません。
上位版とされるも製品が見当たらないX300も同様で、差異はCFやOCへの対応のみです(おそらくDTXを想定したものでしょう)。
2019/06/17(Mon) 00:05 | URL | LGA774 #-[ 編集]
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